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2014/03/16 13:00
フィリーズレビュー
有力視されている二騎は対照的なテーマを掲げて臨む一戦。ホウライアキコはデイリー杯2歳Sを優勝しているだけに桜花賞への色気が当然ある。ただ阪神JFはイレコミが激しかったように気が勝っている馬でマイルでは折り合いが絶対的な課題。賞金は足りているしここは次を見据えた競馬になる。
ベルカントも同じタイプだがこちらは父サクラバクシンオーでマイルでも直線の短い朝日杯FSに出走しているように陣営が距離への対応を早い段階で諦めている節がある。桜花賞の出否は明らかにされていないが本線は適条件の今回と想像はつく。ただ仕上がり途上なので急坂で粘れる保証はない。
実績豊富なスピード馬2頭にヤマノフェアリーやエスメラルディーナらも先団形成となれば道中は緩みのない展開だろう。前回の再現が期待できるダンスアミーガの差し切りに◎をうった。ラスト100mほど流して逃走した新馬から2戦目の紅梅Sは出脚が鈍く一転して差しの競馬を強いられた。
内有利の馬場を仕掛け遅れで外ぶん回しはあまりにも無策で泣けてくるが末脚の威力は決して見劣りしなかったし大局的に今後を展望すれば控えるレースをできたのは収穫だった。それが証明されたのが前半3F33秒7のHラップを自ら動いて1着をもぎとった前走。無形の力が即座に有形となって活きた。
祖母はオークス馬ダンスパートナー。母ダンスオールナイトも中山牝馬S3着など中距離を主戦場とした馬でダンシングキイから代々良質なスタミナの血が伝わっているから同じサクラバクシンオーでもベルカントとは一線を画す。引き続き内枠を引けたのは幸運。鞍上にM.デムーロという最高のパートナーを迎えて踊るは勝利の舞。
実力通りであれば前哨戦仕様とはいえホウライアキコを○以下には落とせない。前半3F33秒9-4F45秒7を2番手から抜けて迫るアトムを封じたデイリー杯2歳Sが破格。レコードを2回も塗り替えているように良馬場の時計勝負はお手のもの。あとはパドックでの落ち着きを確認したい。
スタートのイマイチさを補って余りあるパフォーマンスだったのが▲ホッコーサラスターの500万戦(京都1400m)行儀の悪いシーンもあったが4角11番手から外に進路をとると強烈な斬れ味で最後は手綱を抑える余裕を見せた。デビューから一貫して1400mを使われてきたように距離経験の多さは強み。◎との差し決着も十分だ。
穴には前走でホッコーサラスターの3着だったマイネヴァリエンテを指名したい。並ぶ間もない完敗ではあったがゴール前で2着馬との差を縮めているようにこの馬も伸びている。速い上がりが要求される京都より阪神の方が向くのは戦績が物語る。半兄にドリームバレンチノがいる血統を考えればこの舞台での権利奪取も無理な相談ではない。
大外に入ったのがどう転ぶかだが阪神1400mはぴったりのアドマイヤビジン(クロフネ×ゴールドヘイロー)距離短縮で折り合った時のリアルヴィーナス(好調のD.バルジュー)1400mなら見限れないグランシェリーまで流したい。