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2014/05/04 15:00

天皇賞(春)

伝統の天皇盾を懸けて争われる淀の3200mにようやく活気が戻った。キズナゴールドシップフェノーメノウインバリアシオンとそれぞれの世代を代表する馬たちが集結した。お互いの意地やプライドがぶつかる真剣勝負に人々は熱くなる。

ついに雌雄を決する時がやってきた。フェノーメノキズナが激突する。この2頭はデビューからずっと追いかけてきた馬。酸いも甘いも経験している相棒的な存在だ。しかし今回対戦するにあたり苦渋の選択を迫られるのは避けられない。

日本を背負って立つダービー馬か。あるいはメジロマックイーンテイエムオペラオーに続く史上3頭目の春連覇が懸かる怪物か。正解は近年最大の難敵であるコース状態に問いたい。この開催の京都芝は超高速で後方勢はかなり苦しむ。これが波乱続きの根源となる。

5歳フェノーメノの復活劇に渾身の◎をうつ。人気上位で馬場に左右されにくいのがこの馬だ。昨年は道中13秒台が記録されなかったように終始緩みのない展開。中団の前で流れに乗ったフェノーメノは人馬一体となってレースを支配し最高の形へと作り上げた。

ゴールドシップが動いた時も周囲の喧騒をよそに馬の反応に任せた冷静な競馬。勝負を分けたのは坂の下りだった。無駄なアクションが何ひとつなかったフェノーメノはたっぷりと余力を残し満を持してスパートすると直線は独壇場。悲願のG1奪取に成功した。

前を走る馬が後ろの馬に匹敵する脚を繰り出せば物理的に届きようがない…。「ウオッカダイワスカーレット理論」だ。まして高速馬場でその傾向には拍車がかかっているのだ。己の競馬を貫徹した上で、自然と後方組が封じられる可能性が高い。

問題は自分の競馬を、もっと言えば昨年を再現できる状態かである。G1だから生半可な覚悟ではたちまち返り討ちにあう。フェノーメノは宝塚記念以来戦列を離れていた。始動となった日経賞は筋肉量が落ち迫力に欠ける馬体での5着でやはり甘くはなかった。

それだけにこの中間の調教は大注目だった。本数自体は昨年比一本増だが前走時に故障部を気にしてポリトラックだった分をコースに変更できたのは大きい。加速してからのストライドや素早さは好調時の感触。連覇の資格がある馬ならば必ず約束の地にたどりつくはずだ。

日本のエースに成長したキズナと築き上げてきた信頼関係も壊したくはない。しかし土曜のあやめ賞を見て嫌な予感が脳裏によぎったのも正直なところ。そのレースを果敢に攻めて逃げ切った武豊はこちらが思う以上に何かを感じ取ったはずなのだ。

キズナの強さは誰もが認めている。しかしその中でもやはり策は練るべきである。その相手が馬場というのも悲しいが現実にオルフェーヴルゴールドシップが沈んでいるのだ。繰り返してはならない。フェノーメノキズナが熾烈な争いを演じてくれると期待したい。


阪神大賞典連覇で駒を進めてきたゴールドシップは鬼門の京都コースの攻略が焦点。先行すれば問題ないとの見方もあるが前走は9頭立てゆえの2番手だったことを忘れてはいけない。多頭数で前目に付けられる保証はない。

日経賞が圧巻の走りだったウインバリアシオンもいよいよ戴冠の時が近づいてきたが岩田康誠の騎乗停止、代打が予定されていたA.シュタルケの落馬とケチがついているのは不安。武幸四郎では過大な期待はできない。

怖いのは菊花賞2着のサトノノブレス。斬れ味よりロングスパートを得意とする馬で下り坂を最大限に利用できる京都替わりは大幅条件好転。

追い切りが足りない中で阪神大賞典を2着したアドマイヤラクティの地力強化も相当。この中間は心配になるほどビシビシ中身の濃い調教を消化しているように昨年の4着以上もある絶好の仕上がりだ。

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