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2014/05/16 18:00
京王杯SC・(都大路S)
1400mは最も傾向から結論を導きにくい距離設定。京王杯SCもスローや高速馬場だとスプリンタータイプの前残り、ハイペースであればマイラーの差しが優勢だが秀逸な決め手を持っていたり、東京コース自体への適性が高ければあまり意味を為さない読みになってしまう。
3年連続で複勝圏に絡んだオレハマッテルゼが典型的で05年2着[3F34秒1-4F45秒5]06年1着[3F35秒2-4F47秒2]07年3着[3F34秒1-4F45秒3]とラップにバラつきはあるが道中の位置取りは判を押したように4番手以内だった。コース適性=決め手の鋭さ>展開くらいに組み立てるのが妥当だ。
G1馬となったコパノリチャードが登場する一戦。過去10年、高松宮記念組は【2-1-4-28】で京王杯SCがG2であることを考えれば明るい数字ではない。優勝したのは1200→1400の連勝を飾った前述の06年オレハマッテルゼと08年に高松宮記念5着から巻き返してVを遂げたスーパーホーネット。
コパノリチャードにとって東京コースは昨年のNHKマイルカップ以来(8着)快速を飛ばして残り1ハロンで止まった当時から馬も成長しているし、距離が短いのは大きい。ただ後続の目標にされるのが逃げ馬の宿命。スローに落としても味がないので自信の戦法を貫くべきだが好戦止まりの可能性は否定できない。
ようやく同じ土俵に戻ってきたエールブリーズの本気度が買える。何度も取り上げているが12/11/04の新馬戦(京都1400m)は非常にレベルの高かった。逃げ切ったコパノリチャードから2馬身差の2着にエールブリーズ、それから遅れること3馬身差でオースミナインが3着に入っている。
3歳春にG1を戦うことを許されたライバルとは対照的にエールブリーズは様々な難続きで500万を勝ったのがNHKマイルカップの翌週。準オープンを脱出した翌日にコパノリチャードはマイルCS4着と更に株を上昇させた。しかし、もがき苦しんだエールブリーズも非凡な能力に精神面がようやく追いついた。
2着に敗れているが13/11/03の長岡京Sの走破タイムは「1分20秒9」前週のコパノリチャードが制したスワンSが「1分20秒8」稍重だったぶん重賞の方が勝るが同格の力を認めるべきであろう。奇しくも両騎の性能の高さを再び証明したのは、また秋の京都1400mだった。
東京新聞杯8着、ダービー卿CT4着と結果は伴わないが内容自体は決して悪くない。マイラーズCは出遅れが原因で競馬に参加していない。この出遅れもあくまで元悪癖で一過性。中2週続きでも気配は保っている。無類の東京巧者。常に一歩先を越されてきたがついに逆襲の◎を打つ時がやってきた。
昇級戦のダービー卿CTであわやの見せ場を作った○インプロヴァイズも伸び盛りの4歳馬。ハナ差でも◎に先着している実績は侮れない。距離短縮と鞍上大幅強化で進境をみせたい。末脚重視ならば阪神牝馬Sで上がり33秒7を記録したアミカブルナンバーにも要警戒。
コパノリチャードは馬也の最終追いに一抹の不安(※大抵は一杯)。高松宮記念は強めで1着だったが8着のNHKマイルカップ(仕掛け)10着の阪神カップ(強め)で崩れている。古馬になってからは東京で安定感抜群のクラレントだが休み明けで速い流れに対応できるかが未知数だけに評価は落とした。
【都大路S】は4?9歳までの牡牝に53?58キロの斤量が課せられた異種格闘技のようなメンバーになった。人気が予想されるディサイファ、リヤンドファミユは内有利が顕著な馬場のフルゲートで外回る展開だと凡走確率は極めて高い。気性的な進歩が距離への融通性を利かせてきたアドマイヤドバイが本命。
マイラーズCは相手強化でいきなり31秒台のレコード決着。アドマイヤムーン産駒の早熟馬は徹底的に早熟だがこの馬の場合は条件戦を使いつつ、しっかり持ち直してきた。これが祖母アドマイヤラピス、サンデーサイレンス[3×2]を擁する強力な血統背景。重賞戦線でも勝負になる馬だけにここは突破したい。