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2014/05/18 10:00
青竜S・(葵S)
6月のユニコーンS、果てはその先のジャパンダートダービーを見据える上でも重視される時期に今年から新設されたのが青竜S(東京1600m)さらに次週は同じような理由で誕生した鳳雛S(京都1800m)も組まれている。番組数が限定されるため自然と激戦区になりやすい3歳ダート路線はオープン特別でも将来を担う大器がゴロゴロいる。
当舞台で2月に行われるヒヤシンスSの上位馬にはサクセスブロッケンやフェラリーピサ、バーディバーディ、ランフォルセ、ソリタリーキングが顔を揃えている。13年の3着馬はフェブラリーSを制覇したコパノリッキーだったし、今年の勝ち馬エキマエはひと足早く兵庫チャンピオンシップで重賞初Vを飾り、2着メイショウパワーズも端午Sを勝利するなど出世レースとして快調な滑り出しだ。
16頭中15頭が2勝馬でさすがに層の厚さが目立つ。距離延長や輸送などへの不安を口にする陣営はまだ先行きが不透明の割合が大きい。対して大きな舞台をはっきりと意識する陣営の勝負気配を読み取りたい一戦だ。人気の一角は必至だがアナザーバージョンの素質の高さに◎をうった。2/22のヒヤシンスS(良)が「1分37秒5」なら2/18の500万(重)は「1分36秒3」。
脚抜きが良くて走りやすかった点を考慮しても36秒台前半で走破した事自体に価値があるだけにヒヤシンスS級の評価は与えてもいいはずだ。道中の流れはゆったりとしており、ラスト3F12秒2-11秒8-12秒2は完全な上がり勝負とダートらしからぬ決着だったが競馬の本質である速さの証明にはなっている。時計面も然ることながら、何より3戦2勝3着1回の東京コースで一番信頼が置ける存在。
昇竜S(10着)は発馬が微妙で中団後ろの馬込みで引っ掛かったり、揉まれっぱなしで戦意喪失気味の競馬。初めてとなる1400mへの対応も不十分だったし色々な意味で参考外。走り慣れた東京の外枠からスムーズに運べば好戦約束。半兄がサトノネプチューン(ホープフルS)で3代母バレークイーンだからフサイチコンコルドやヴィクトリー、アンライバルドを擁する超良血一族で底力の裏付けも十分だ。
4/6の500万(阪神ダ1400m)は前半3F34秒3-4F46秒5の流れで上がり3Fは12秒5-13秒1-13秒5だから典型的なズブズブ決着。これを6番手から結果的に凌ぐ格好になったロスヴァイセは相当な能力の持ち主。勝ち鞍はいずれも1400mだが芝ではマイルにも好走歴があるし、砂では底を割っていない。きょうだいは芝ダ問わず重賞ウイナーがズラリ。逆転があっても不思議はない。
ローブデソワの半兄アドマイヤサガス(父フジキセキ)はいかにもダートの短い所が得意そうな体型だが本馬は父がスペシャルウィークなので体型に伸びがありスマートな分だけ距離も持ちそうな印象。5か月半ぶりで初のオープン挑戦と条件が厳しかった昇竜Sでも3着に踏ん張っており、叩き2戦目で文字通り上積みが期待できる今回は首位まで狙える。
追って味がありそうなのはアールプロセス(父ネオユニヴァース)中山ダ1800mで連勝してきた馬で母の産駒にはユノナゲットやチョイワルグランパなどダート巧者が多い。距離やコースと初物尽くしだが克服は可能とみた。転厩明けで人気を落としそうなプリサイスエースに穴の資格。中身の濃い調教を消化しているし、父プリサイスエンドは東京ダ1600m【12-7-14-69】で100走以上の種牡馬ではKSGKの四天王を抑えてフレンチデピュティに次ぐ複勝率32.4%を記録している。
西の10Rは3歳の短距離【葵S】土曜の都大路Sでグランデッツァが破格の日本レコード「1分43秒9」を叩き出したように京都はコース替わり高速化に拍車がかかっている。ハナを切るのはおそらくファルコンS(1400m)で前半3F33秒0!で暴走したネロだと思うが全体の意識が前目、前目だけに逃げ馬自体は不利に映る。
しかしネロは壊滅した4角5番手以内で最先着の0秒7差(8着)だけに消す踏ん切りはつきにくい。2?3番手で運ぶ形になりそうな橘S組のラインスピリット、シゲルカガの2頭が本線。ラインスピリットはシゲルカガを競り落としたところを上位2頭の強襲にあったが勝ったタガノブルグはNHKマイルカップで2着したように相手が悪かった。
1400mもこなせるがベストは間違いなく[2-3-0-1]の1200m戦。平坦得意のスウェプトオーヴァーボードだし今回の勝機は限りなく高い。シゲルカガは同型のネロとの兼ね合いが課題。クリスマスローズSは一応の和平を結んだ感じだったがレベルが上がっているし33秒台を切るようだと苦しくなる。FR2着のニホンピロアンバーは外枠だけに控えて持ち味がでるか。