1016件のひとこと日記があります。
2016/03/09 20:55
ジ〜ンときた馬の話
こんばんは。エアです。
悲しく切ない感動秘話をご紹介します。
読んで、エアは涙しました。
人に良くなつき、それはもう可愛らしい競走馬だったらしい…切ない…。
[快速キーストン 栄光と挫折]
昭和42年暮れ、12月17日の阪神大賞典。キーストンはダービー制覇以来の盟友山本正司騎手を背に、気持ち良さそうにターフを疾駆していた。5頭立てということもあって、誰もが快速キーストンの勝利を疑わなかった。それまでの戦績は24戦18勝、2着3回という驚異的なものだったから。
四コーナーを回った時、突然、キーストンの小柄な馬体がラチ内に沈んだ。山本騎手は宙を飛んでターフに叩き付けられた。キーストンももんどりうって、半転・・・。傍らを後続馬がドドドドと駆け抜けて行く。
キーストンの左前足は完全脱臼。今や皮一枚で繋がっている状態で、立ち上がろうにも全く用をなさない。彼方では山本騎手が脳震盪をおこして、ピクリとも動かない。騎手の方を向いて首を振りもがいていたキーストンは三本の足でやっと立ち上がると、一歩また一歩と、昏倒した騎手に向かって歩き始めた。激痛もものかは・・・
馬が三本足で歩くなど想像も出来ない観客は、心のうちに叫んだ。「キーストン、もう歩かなくていいよ!」「それ以上歩いてはダメだ」 どの馬が勝ったかはもうどうでも良いことだった。実況のアナウンサー松本暢章は涙声となってキーストンを追った。パドックやインタヴューのアナウンサーでキーストンの最期を看取ったのが、杉本清。テレビカメラすらキーストンの姿を追いつづけた。歩いてはいけない!最早手の施しようも無い完全脱臼とは人々も気づかない。まさか完全脱臼の馬が歩けるはずが無いのだ!
キーストンはやっと倒れている山本騎手の所に辿り着くと、心配げに鼻面を摺り寄せ、二度三度起こして立たせようとする。人々の目に、それはまるで、母馬が起き上がれない子馬を励まして、鼻面で優しく立たせようとしている姿に見えた。
山本騎手はその時見た。彼は気絶していてキーストンの骨折を知らなかったが、ボンヤリした視野の中で大きな悲しそうな目、済まなさそうにしばたたく愛馬の目をみた。山本騎手はキーストンの摺り寄せてくる鼻面を掻き抱いて「いいよ、いいよ」と撫で、駆けつけた厩務員に手綱を渡すと、また意識を失っていった。
暫くして甦生した山本騎手は、愛馬の骨折と死を聞いて泣いた。激痛と苦しみの中でキーストンは、なぜ自分をあんな優しい目で見詰めたのだろう?別れを告げに来たのだろうか?テレビで、観覧席で、パドックで、皆、涙してキーストンとの別れを惜しんだが、一番精神的ダメージを受けたのは山本騎手であった。彼はキーストンと別れてから、馬に乗れなくなってしまったのだ。「もう騎乗出来ない」。一時は引退まで考えたと言う。現在調教師の山本正司は、キーストンの話が出ると今でも涙が止まらないと。山本の親友杉本清は、だから山本の前でキーストンの話しができない。
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エア・ボヌールさん
ひろ君(^-^)
人と馬の繋がりに感動だよね(T-T)
でも事故は極力見たくないよね…(ー_ー;) -
ひろくんさん
知っていだけど(T-T)
乗ってる人間と馬は乗り繋がるからね -
ひろくんさんがファイト!と言っています。
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エア・ボヌールさん
又さん(^-^)
競馬はあくまでギャンブルだけど、こういう話聞くと見る目が変わりますね〜 -
エア・ボヌールさん
crystal君(^-^)
シゲルスダチ。後藤君乗せてましたよね。あの馬の話も泣きましたね〜 -
エア・ボヌールさん
コスモスさん♪
人によって造り出され、人の為に走る…でも、人をこよなく愛した馬の惨劇…。観なくないですね、極力。スズカもそうでしたね。知ってたのか、故障後、外へ外へと歩み、安全な場所に移動してましたよね。
う〜ん…切ない…です。 -
エア・ボヌールさん
ハープ星さん♪
初めまして。コメント、いいね、ありがとうございます。馬と騎手、深い絆があったからこそ、光景だと思います。自分の事より、落馬した騎手の身を案ずる事なんて、人間でも中々出来ないと思います。 -
風の又三郎さん
あ〜、読んでしまった。せつない。
そんな馬がいたんですね。 -
ハープ星さん
こんばんは、お邪魔します。日記をお見かけして・・
涙が止まりません!
骨折しながら、力の限り立ち上がり
自分の痛みよりも相棒を心配するなんて。。胸がしめつけられます。
きっと大好きだったんでしょうね!
いいお話をありがとうございます。。 -
crystalさん
あの後から、シゲルスダチ好きになりましたよ。(*´ω`*)