パンドラの箱 ☆ レッドルシアン

昨夜、再び、ルシアンが夢に出て来ました。

前回は、引退が決まった日。

白い服を着た、メガネの女性が、ルシアンを撫でながら、自分が新しいオーナーだと話している夢でした。

今回は、私に報告に来てくれたようです。

「お母さん、私、新しいお家、とても気に入ったよ。ご飯も沢山食べちゃった。もう、心配しないでね。」

「ルーちゃん、良かったね。本当に良かったね…。」

元愛馬レッドルシアン、日高の牧場主さんの下で、お嫁入りすることになりました。

てっきり、合わない地方のダートで走るかとばかり思っていたので、予想外の結末に、涙が止まりませんでした…。

感謝の涙。そして、感激の涙。

思えば、ルーちゃんの現役生活は、3年弱、全18戦でしたが、山あり谷ありでした。

2013年9月29日、中山競馬場でデビュー。

フルールシチーやペアンを抑え、見事に優勝!!

新馬戦勝ちという、華々しい結果で、デビュー戦を飾りました。

実は、その際の口取り参加者の一人が私です。

ゆくゆくは、桜花賞かと期待したものです。

ところが、何のせいなのか、運命の歯車は噛み合わず、その1勝で現役の幕を下ろすことになりました。

ルーちゃんが、トレセン近郊の牧場にいる度、陣中見舞いに行きました。

スタッフの方は、いつも、このクラスで終わる馬ではないと話していました。

こちらの牧場では、最初に外で見せてくれ、その後は、見学時間内であれば、他の馬も、自由に見学出来ました。

馬房で、お上品に飼い葉を食べる姿や、風の音に騒ぎ立て、立ち上がっては壁を蹴る姿も目撃しました…。(汗)

やんちゃな子だなぁ。

現役時代には、様々なことが有りました。

新馬戦勝ち、ダート適性疑惑、妹達の相次ぐ悲報、2着2回、ローカル開催の常連、栗東への転厩、北海道での滞在競馬、引退、楽天サラブレッドオークション…。

正に、パンドラの箱のようで、最後に残ったのは「希望」でした。

ルーちゃんが引き寄せ、牧場主さんが第二のチャンスをと、手を差し伸べて下さったから叶った、今回の逆転劇。

今、思うことは沢山有ります。

でも、それは、オークション前とはまる違う、希望に満ちた明るいものです。

最初のダーリンは、誰かなぁ!?

紳士的で優しい人が良いね。

ルーちゃんの子は、女の子でも男の子でも、やんちゃだろうね。

ルーちゃん、いつまでも、元気で暮らし
てね。

馬房の壁を蹴っちゃダメだよ。

元気で丈夫な子を、沢山産むんだよ。

その天真爛漫さを忘れずに。

ルーちゃんの幸せは、私の幸せです。

ずっとずっと、貴女を応援しています。