ズルイ馬！？

先日の日記で、乗馬を始めて今月で9年だという話をしました。ふと、会社の帰り道に、ｴｽﾊﾟｰという馬のことが頭をよぎったので、今日は彼について書きたいと思います。ｴｽﾊﾟｰは、ﾋﾞｷﾞﾅｰから初級ｸﾗｽまでを担当する、栗毛のｱﾝｸﾞﾛｱﾗﾌﾞでした。当時で、16歳位だったと思います。年のせいで、背中が少し垂れていましたが、大きな身体の持ち主でした。名前の通りに頭が良い馬で、人を見るところが有りました。馬房に迎えに行っても、初心者だと分かると、ﾌﾟｲｯと背中を向けたり、水を飲むふりをして顔を上げません。こっちは、恐々とへっぴり腰で、どうすることも出来ず、たまたま側を通った先生に助けを求めました。先生が近寄ると、彼は、自ら無口に頭を差し入れ、何事も無かったかのように、ｽﾀｽﾀと馬房から出て行きました。ﾎﾟｶ〜ﾝ。開いた口が塞がりません…。｢先生だと、何であんなに態度違うわけ〜!?｣数回そんなことが有り、やがて無口は掛けられるようになりましたが、今度は馬房から出てくれません。もしかして、完全にﾅﾒられてる!?ある時、作戦を思い立ちました。そうだ、先生を呼ぶふりをしよう!一旦、馬房から身体を半分ほど出し、通路の方に声をかけるふりをしてみました。すると、ｴｽﾊﾟｰの奴は、ﾋｮｲと馬房から出ました。｢ﾍﾍﾍ。引っ掛かったな〜。ｴｽﾊﾟｰめ。作戦成功〜♪｣苦肉の策でした…。次第にｴｽﾊﾟｰとも、分かり合えるようになった頃には、ｸﾗｽが上がることになり、ｴｽﾊﾟｰともお別れ…。縁の下の力持ちといった馬でしたね…。頭が良いのか、ｽﾞﾙｲのか、印象に残っている馬です。あなたがﾌｧﾝの馬も、実はこんな子かも知れませんよ!?