思い出の馬…ﾕｷﾉｻﾝﾛｲﾔﾙ

毎年、この時期になると思い出すのがﾕｷﾉｻﾝﾛｲﾔﾙです。2005年日経賞勝ち馬です。出会いは、2003年の新潟大賞典。そう、私にとって悪夢のような、ｱｻｶﾃﾞｨﾌｨｰﾄが降着になったﾚｰｽです。ちょうど、新潟大賞典出走馬のｾﾞｯｹﾝﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄ企画をやっていて、私はﾕｷﾉｻﾝﾛｲﾔﾙに申込みました。それほど人気の無い馬の方が当たりやすいだろうと思ったのと、ｻﾝﾛｲﾔﾙという名に気品を感じたからです。その時点では、全く知らない馬でした。今思うと、大変失礼な理由です…。希望馬以外のｾﾞｯｹﾝでも欲しいと出来たのですが、あえてそれをせず、彼に絞り込みました。その作戦が効を奏したのか、数日後、当選のﾊｶﾞｷが届き、翌週もわざわざ新潟までｾﾞｯｹﾝを引き取りに行きました。当時は郵送してくれなかったのです。でも、あの日から、私はﾕｷﾉｻﾝﾛｲﾔﾙとｱｻｶﾃﾞｨﾌｨｰﾄを応援するようになりました。2頭とも私の好きな追い込み馬、しかも、何故か人気にならない。地味な存在がたまらなく好きでした。馬券は、毎回買っていました。ｻﾝﾛｲﾔﾙについては、何でそのﾚｰｽ使うの?と思うこともしばしば。そしてあの、日経賞の日は、現地観戦していました。ｺﾞｰﾙ前は、どっちが勝ったか分かりませんでした。泣きながら、夢中でｳｨﾅｰｽﾞｻｰｸﾙの方に走って行くと、ｻﾝﾛｲﾔﾙの姿がそこには有りました。彼の苦労が報われた瞬間でした。全身から湯気の立つ、漆黒の馬体に肩掛け。実に、誇らしく、輝いていました。競馬で泣いたのは、あの日が初めてかも知れません。その後は、障害を使われたりして、毎回、無事を祈っていました。正直、早く引退させてあげてとも思いました。引退後、東京競馬場で誘導馬になったｻﾝﾛｲﾔﾙ。いつもﾀｲﾐﾝｸﾞが悪く、未だに再会を果たしていません。ｾﾞｯｹﾝで運を使い果たしてしまったのか…。