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2016/03/18 17:57
ダービーを勝つためのラップとは?(3)
前回までの考察で良馬場のダービーのスパートは残り3.5〜4ハロンが濃厚と結論付けたが、では今年の有力馬ではどの馬が最も有力か?について検証してみたい。
まず、最有力ステップとなりやすい弥生賞だが今年は前半ラップが59.5秒と速く、その点においては合格点に見えるのだが、ラストは2ハロンだけの上り勝負になってしまった。
ここで勝ったマカヒキを評価する声も多々あるが、前走の若駒S(前半63.4、スパート3ハロンと少々)もダービー的ではなく、今後、速いペースからある程度長い脚を使えるか?が試される事になる。
2着リオンディーズも前走の朝日杯が上がり3ハロン(こちらは2.5ハロンと少々と表現しても良いくらい)の勝負だった為、実はそれほど有力と言い切れない。
3着エアスピネルの方が上位2頭よりも早い動き出しのレースで走れているが、レベル的に上位2頭に勝つのは容易ではなさそう。
次にサトノダイヤモンドだが、きさらぎ賞の前半が59.8でスパートが4ハロン。
指数も付いてきている内容で、ダービー有力な数字と言えそう。
その前の500万下が渋り気味の馬場でスロー決着だったから、きさらぎ賞レース前は半信半疑だったが、これは胸を張って良さそう。
この馬に負けたロイカバードもエアスピネル同様に勝馬との現時点でのレベルの差を露呈したが、福寿草特別なども含めたラップ構成から府中の2400Mに望みが無いわけではなく、むしろ道中かかっていた気性やこれから如何にダメージ無く本番の出走権を確保できるかの方が重要そうだ。
もうひとつの有力路線はハートレーのホープフルS、そこからの転戦組で京成杯や共同通信杯組。まずホープフルSだが暮れとは言え馬場状態も良く整備されていた中山最終週で前半62.1秒。スパートこそ5ハロンと長くなったが、これでは指数が上がらないわけで、評価するには難しい。
京成杯も同様で前半がこれだけ遅ければ評価は難しくなる。ただし、4,3,2ハロンで11秒台が出ていて加速だけで言えば上。年明け数週で馬場レベルも落ちていたことを考えると、京成杯>ホープフルSだったといっても言い過ぎではなさそう。
ハートレー再登場となった共同通信杯は意外にも秀逸と言えそうで、稍重馬場ながら前半60.0秒でラスト1ハロンで12.3とやや加速しきれなかったものの、5ハロンからのスパートだった。
この内容に対応しきれなかったハートレーやスマートオーディンなどはスローでこその馬と言え、レベルアップしても適性的に苦しくなる可能性が高い。
ただし勝ったディーマジェスティも良馬場で速い時計に対応できるかはまた別の話で、皐月賞が良馬場で行われればその資質も見えてきそう。
先にスマートオーディンの名前を出してしまったが、東スポ杯もスロー過ぎるほどにスローな一戦で、その上スパートも僅か3ハロンだった事から、この組の浮上も難しそう。
ホープフルSに出走したロードクエストの制した新潟2歳Sは稍重ながら59.9秒でスパートもほぼ5ハロン(ただし4ハロン地点が少し遅い)と2歳の夏にしては図抜けた数字だった。
ホープフルSは距離延長の対応、中山コースの対応、休み明けと不利が大きい戦いだったが、それでも格好をつけてくれたのは、この馬自身のレベルと周りのレベルとの差だろう。
2000M以上で世代トップが揃う戦いでもやれるスタミナを証明できれば、府中の長い直
線の適性は極めて高そう。まずは今週末のレースでどんな走りができるか…。
最後にもう一つ挙げておきたいのが2戦2勝サトノキングダムのセントポーリア賞で、前半は少し緩いが及第点。尚且つ4ハロンと少々の長いスパートも出来ていて、ダービーに漕ぎ着ければ怖い1頭だろう。