待つ男

待てども待てども来ない。




























ホラー映画のオファー。

オレ男幽霊でも女幽霊でもこなせる万能幽霊やと思うんだけどダメかね？

絶対逝けるやろ。

そこらへんの奴らより遥かに幽霊やろが！！！


まぁでも…

死ぬのは嫌ですw





そんな万能幽霊君の軽い日常話でもしますわ。

ほんと軽いから軽く聞いてな。

映画館の予告くらい軽くな。

映画館の非常口の説明くらい軽くな。

映画館の…

ってもう伝わってるか。


はいでは…どうぞ！

















友A「なぁ姫ー。姫ー。
姫ってばー。」


ぬい「うっさい！
姫姫言うなアホ！
…つかさ、なんでオレ姫なん？
たしかに髪長いし、サラサラやし、まつ毛長いし、目デカイし、足長いし、細いし、女子力はG1級かもしれん。実際よう間違われるし。
でもさ、どっちかてと、魔女とか吸血鬼とか悪魔とか、そっちタイプじゃね？
ダークネスタイプじゃね？」


友A「ん？
何言ってんだおまえ？
オレはビジュアルが姫なんて言ってないぞ？」


ぬい「じゃあなにがやねん」


友A「性格に決まってんじゃん。
偉そうだし、自分の思い通りにならんと気が済まないし、負けず嫌いだし、視線が冷たいし…」


ぬい「…」


友B「最後の視線が冷たいってのは性格じゃないけどね！
それに紅茶も好きよねぇ？
アールグレイ！」


ぬい「…」


友A「なんも言わなくなったな…」


友B「あんたが言い過ぎるからよー…」


友A「えぇー…
なぁ姫ごめんな。
ごめんな姫。姫ー…」


ぬい「…あ…



























なにが姫じゃボケー！！！
妾は姫じゃぞ！
様をつけぬか無礼者！！！
姫様であーる！
ふはははは！！！
手始めに電車の中で30分ヨガのポーズ耐久レースじゃ！
ほらやれい！やるのじゃ！！！
ふはははは！！！」


友B「開き直ったね、華麗に。」


友A「いや強引にだろ。」





















それからと言うもの、
姫と呼ばれる頻度は減りましたとさ。
ちゃんちゃん。