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2015/06/17 06:25
栄光の光は見えたのか?エイシンヒカリ。
月曜名物柏木大先生のコラムを毎週楽しみにされている方々も多いと思うのだが、エプソムカップをどう振り返るのか?小生もヤキモキしながら楽しみに待っていた。内容は・・・案の定エイシンヒカリにとって厳しいものだった。ちなみにヒカリは柏木氏の本命だった。なぜ厳しいものになったのか?それは氏の予想コラム等を読むと分かりやすいのだが、要するに時計的な問題だ。物凄く端折って言うと、時計的に全然成長していないと。500万勝った時と内容が何も変わっていないと。多分氏の予想では最後の1ハロンを後-0.6位早くまとめてサトノアラジンを3〜4馬身突き放せばベストの評価だったと想像する。これは今回エイシンヒカリを応援してた多くの人たちにとって同様な感想だったかも知れない。
しかし、その物足りなさはこの馬を悲運の逃走天使サイレンススズカになぞらえて応援してる人も多いからかも知れない。競馬ファンはロマンティストが多い。秋の天皇賞で快速で飛ばしたまま直線を迎える事なく逝ってしまったスズカが忘れられないのだろう。その夢の続きをこの馬に託すことについては賛否両論あるだろうが、大体何とか二世とか第二のなんとか何てのは周りはともかく本人とっては迷惑以外の何物でもないだろう。
さて、少々本題からいつものように脱線してしまったが、今回のレースで僕らにとって二つの「意外」なことがあったと思う。
一つ目はヒカリが全然一度も後続を大きく離して逃げなかったことだろう。きっと4コーナーに何十馬身も離して入るようなレースを予想し、胸ときめかせていた方々もいたことだろう。
もう一つは、後続にほぼ差がないまま直線を向いた時点で、或は直線半ばでこれは完全にサトノアラジンに差されたなと思わなかっただろうか?正直言って・・・。
きっとエイシンヒカリは誰も予想しなかったレース運びでしかし、2番人気をひっくり返して勝ってみせたのだ。
実はこれこそユタカマジックでなかったか?とぼくは見ている。
もし、戦前の予想ように大逃げを打ってこのレースを勝っていたならそれこそサイレンススズカの再来だなんだと大騒ぎになっていたに違いない。しかし、彼にとってサイレンススズカはきっと二度と繰り返したくない思い出だ。誰よりもスズカはスズカ。ヒカリはヒカリと主張したいに違いない。
レース後のインタビューでそれとなくスズカに似てますか?と尋ねられた武豊。これがもし四位クンだったら「この馬はこの馬ですから」とある意味正論を吐いていたと思うのだが、そこはレジェンド!そんな競馬ファンの夢を壊すような無粋な答はするはずもなく。しかし、レーススタイルではきっちり否定してみせたのだ。
さて、「行儀の良い勝ち方である意味皆さんの期待を裏切ってすみません」と言う趣旨のコメントだが。あれ?用意してたコメントじゃないかと思ったのは自分だけだろうか?我々はユタカにまんまとやれたのかも知れない。自信がきっとあったのだ。
強い勝ち方でなかったかも知れないけれど、強いから勝つのではない。勝ったから強いのが競馬である。まだ、一度しか負けていないこの馬の栄光への光はその手綱をとった武豊にしかまだ見えてないのかも知れない。しかし、既に戦績では同時期のサイレンススズカより優れているのもまた事実である。
僕が大好きなディサイファはどうやらこの馬(騎手?)もサトノアラジンがエイシンヒカリを捉えきると思っていたらしい。漁夫の利をとりに行った分仕掛け遅れての3着だが、去年よりは強くなっている印象を感じたが、つまらない馬に育ってしまったなと言うのも正直な感想。主戦が代わって行儀よくなったが、同時にスケール感も失くしたように感じる。
サトノアラジンはこの馬らしい負け方だった。動けば切れない。ルメールの言うように現時点ではマイルがベストなのかも知れない。取りあえずラキシスで負けた借りは返したかな(笑)