競輪
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2017/02/08 03:05
スペシャルウィークの思い出�｜太己�
スペシャルウィークが種馬を引退したとのニュースが飛び込んできた。スペシャルウイークの父は言わずと知れたサンデーサイレンスで、その産駒は大まかに言うとフジキセキに始まりディープインパクトにいたる。
サンデーサイレンスが日本競馬にもたらしたものはとても大きい。それは財産ともいえ、日本の生産国としての歴史を塗り替えたと言っても決して大袈裟ではない。一方馬がサンデーならば騎手は武豊で、彼が競馬そのもののイメージを変え、記録を変えてきた。彼が登場するまでは、競馬場に来る若い女の子などほぼ皆無で、間違いなく変わり者扱いされていた（笑）まだ、競馬＝ギャンブル＝怪しいの時代だった。その武豊とサンデーサイレンスを結ぶ象徴的な架け橋となった1頭がスペシャルウィークだ。
スペシャルウィークは1995年に北海道の門別で生まれた。母の名がキャンペンガールその父がマルゼンスキーで実はデビュー前からこの馬に注目をしていた。その理由がこの血統にある。最近でこそブルードメアサイヤーは常識となっているが、当時はまだマニアックなものとして存在していたにすぎなかった。このスペシャルウィークの誕生した翌年に武豊をダービージョッキー手前まで運んだのがダンスインザダークという馬である。後に不利を受けながら猛烈に追い込んで菊花賞を制したこの馬は、体質があまり強くなくその菊花賞を最後に引退を余儀なくされ大成することなく競走生活を終えてしまった。少しだけこの馬の凄さに触れれば、3000ｍの菊花賞でほぼ最後方に近い12番手で４コーナーを回り、一旦は前が詰まって外に持ち出すロスがありながら上り33.8の脚を使って皐月賞馬であったロイヤルタッチを豪快に差し切った。それはまだ競馬を始めて4.5年目だった自分に強烈な印象を残した。なぜこの馬がスペシャルウイークへの期待に繋がったかと言うとブルードメアサイア（BM）がニジンスキーで血統構成が近かったからである。マルゼンスキーの父はニジンスキーである。
自分は元々世界を席巻したノーザンダンサーの仔の中でも一番のお気に入りは英国の三冠馬ニジンスキーだった。そのニジンスキーの代表産駒として世界的にはグリンダンサーやカーリアン、ラムタラなどがいるのだが、それらと遜色ない名馬としてマルゼンスキーがいると思っている。マルゼンスキーは父としてもサクラチヨノオーというダービー馬をだしたが、最も活躍したのはBMとしてだった。社台ファームの屋台骨をサンデーサイレンスの前に支えていたのが、ノーザンテーストと言う大種牡馬であったが、そのノーザンテーストは勿論BMとしても活躍はしたのだが、なぜかG1の大舞台などに弱く、母父としては底力に欠く印象を持たれたいた。（後にエアグルーヴが活躍）その点マルゼンスキーは軽いスピード血統に底力とスタミナ、勝負強さを与えていた。と少なくとも自分は思っていた。現に当時リアルシャダイやアンバーシャダイの系統はG1では勝ちきれないと言われていたが、後にライスシャワーやアンバーシャダイの孫にあたるメジロブライトがG1を取ることに成功したが、母父は両馬ともマルゼンスキーであった。そんなわけから、似た血統構成のダンスインザダークの活躍、母父マルゼンスキー、そして鞍上は武豊とくればもうデビューが待ちどうしくて仕方なかったのである。
これは随分後に聞いた話しだが、初めてスペシャルウィークの調教に跨った武豊は強くダービー制覇を意識したという。そんな馬はこのスペシャルウィークとディープインパクトくらいだと言う。思えばこの2頭は良く似ている点がある。その話しはまた次の機会にするとして、一つだけ言えるのはこのスペシャルウィークでの経験がなければ、ほぼ完璧と言えるディープの競争成績はなかったと思っている。
��競走生活編につづく
- スペシャルウィーク
- サンデーサイレンス
- フジキセキ
- ディープインパクト
- キャンペンガール
- マルゼンスキー
- ダンスインザダーク
- ロイヤルタッチ
- スキー
- ノーザンダンサー
- グリンダンサー
- カーリア
- ラムタラ
- サクラチヨノオー
- ファー
- ノーザンテースト
- エアグルーヴ
- スピード
- リアルシャダイ
- アンバーシャダイ
- ライスシャワー
- メジロブライト
