競輪
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2017/02/09 03:59
スペシャルウィークの思い出��競走馬時代（クラシック）編 「栄光のダービー馬へ！」
スペシャルウィークを初めてこの目ので見たのは確か弥生賞の時だった。
中山競馬場は自分にとっては東京に比べれば遠く、足を運ぶのは特別なレースか、特別な馬が走る時だけだった。（ちなみにその頃は東京競馬場には毎週のように通っていた）その中でも弥生賞はG1程混まなくてかつ、その後のクラシックで活躍する馬が多く集まるレースであり、特に当時は今ほど所謂「使い分け」見たいなことはなくプレクラシックとして大盛り上がりだった。スペシャルの前で戦列に脳裏に焼き付いた弥生賞はフジキセキの勝ったレースだ。中山の坂を上がりきってからグイっと伸びて突き放したのを目の前で見た時はいよいよ久々の無敗の三冠馬を意識させるには十分だった。幻の三冠馬と故障時に惜しまれたのもこの弥生賞の勝ち方が鮮烈だったからではないかと思う。
当時の中山競馬場はまだ野芝でこの時期は雨も多く良馬場でも時計はかかることが多かった。もちろん芝も傷みやすく特にまだ生え揃ったばかりのこの時期は内側に結構な幅の仮柵が設けられていて急に皐月賞になると解放され内側にグリーンベルトが出現したものだ。
スペシャルウィークが勝った年の前年も前々年も実は武豊はこのレースを勝っていて、特に前年のランニングゲイルはとても弥生賞を勝てるレベルの馬ではなかったので、驚いた記憶がある。確か奇襲ぎみに捲って出てそのまま勝ってしまったレースだったと記憶している。
この年、実はスペシャルは1番人気ではなかった。１番人気はまだ新人に近かった福永祐一の乗るキングヘイローで、２番人気であった。ちなみに３番人気があのセイウンスカイである。レースは逃げたセイウンスカイと好位から競馬をしたキングヘイローを計ったように差し切って勝った。３着以下との差は４馬身。スペシャルウィークの名が全国区になった瞬間だった。
本番の皐月賞はその弥生賞の結果を受けて圧倒的な１番人気に推された。しかし、結果は３着に終わった。一言でいえば走る前から運がなかった。内側３ｍにグリーンベルトが登場してそれでなくとも内枠、先行馬が有利だと言うのに大外枠の１８番。メンバー中圧倒的な最速の上りを使って捲り気味に追い込んだが惜しくも届かなかった。届かなかったが、そこで見せた豪脚に全ての競馬ファンが「これが東京なら」と確信を持った瞬間でもあった。その証拠にスペシャルは人気を裏切って３着に敗れるも、ダービーでは再び１番人気に支持されたのだ。
勝った馬の勝ち方以上にその負け方が魅力的で期待を集めたのだろう。
日本ダービー当日、前走少し太かった馬体はきっちり絞れたて、凛とたたずみ、漆黒の馬体が初夏の太陽に燦々と輝いていたのを今も覚えている・・・。ま、実際は稍重馬場で曇りだったのだが、それくらい輝いておいらには見えたという話しだ（笑）
今も目をつぶれば、あの長い東京の直線を堂々と追い出されたスペシャルウィークがあっと言う間に後続を尽き離し駆け抜けた姿が脳裏に残っている。動画など見る必要もないくらいに。つけた着差は５馬身。途中でムチを落とした話は有名であるが、だからこそ思いっきりグーでガッツポーズが取れたのかも知れない（笑）こうして、ダービーだけは勝てないと言われていた武豊に最初のダービーをプレゼントし、神種牡馬サンデーサイレンスの最高傑作に名乗りを上げたのである。
ちなみにこの時、２着には14番人気のボールドエンペラーが突っ込み、３着には15人気のダイワリベラルが入って大荒れになったのだが、何と両方の馬ともスペシャルウィークから流していたのだ。理由はボールドエンペラーに清水成駿が本命を打っており、それに便乗、ダイワには贔屓の菊沢のりちゃんが騎乗していたからに他ならない。お陰様で人生初の万馬券をゲットし、払い戻しのお札を数えてる時間も長かったのを覚えている（笑）残念なのは当時はまだ三連馬券がなかっとこと。３連単を取ってたなんて言えないが、三連複なら・・・と絶対に有り得ないタラレバを思いスケベ心に磨きをかけるのであった。
鮮烈な勝ち方をしたスペシャルウィーク。この年ばかりは、早く夏が終わって秋競馬になるのが待ち遠しかった。
無念の三冠目につづくのだ。
- スペシャルウィーク
- フジキセキ
- グリーンベルト
- ランニングゲイル
- キングヘイロー
- セイウンスカイ
- ガッツポーズ
- サンデーサイレンス
- ボールドエンペラー
- ダイワリベラル
- ダイワ
- タラレバ
