第３９回ジャパンカップレース回顧　昨日と違ったビクトリーロード？？

まずはファンタジストの痛ましい事故に哀悼の意を表したい。３歳という短い馬生だったが、色々と思い出と思い入れがある馬だった。騎乗していた浜中騎手もまだ詳しい状況は分からないが軽症では済まないだろう。何とか復帰に漕ぎ着けられるように祈っています。

さて、何もかもが考えていた通りにはいかなかったジャパンカップだった。
レースを見終えたときには同じ敗戦でも感情は二通りに分かれるもので、悔しい時もあれば仕方ないなと感じる時もある。今回は後者でもっと言えばレース前からハズレる事を覚悟、想定していたのも確かだ。

一番は思ったよりも天気の回復が早く、昨日とは異なる馬場状態になったことだろう。今の東京は乾き出すと内側から乾いてしまい中途半端な状態だと内側が有利になってしまう。これはもう午前と午後でも明らかに違いが出ていた。
レース自体も逃げたダイワギャグニーが６着に粘ったように内枠有利の前残りの競馬になった。もう少しタイトな競馬になると思っていたが結果として人気のレイデオロのいち取りがそう云うレースにしてしまったのかも知れない。

そのレイデオロについて言えばかつて京都記念でもそうだったように馬場を克服できなかったし、だからといって外に出すこともできなかった。押し出されるように１番人気なって時点で嫌な予感もあったし、正直パドックの状態もぎりぎりな感じだった。ずっと内目の後方で外に持ち出す事もできず嫌気を差したまま競馬をせずに終わってしまった印象だった。次の有馬記念でラストランになるようだが、復活があるかどうか？まだ何とも言えない。

勝ったスワーブリチャードについて言えば混戦を制するとはこういうことだと言えるような展開だった。レコードの出るような馬場でなく力のいる馬場も、先行勢に有利な流れでそれらを見ながら進める形も功を奏した。ジョッキーのファインプレーに馬もよく答えての勝利だと思う。２度同じレースをしろと言っても難しい、得難い勝利だったし、何よりあれぐらい騎手が喜んでくれればこちらもうれしい。おじさんではなく若い外国人騎手が勝ったのが良かったと思う。

2着のカレンブーケドールは一番悔しかっったのではないかなと思う。乗り方が一つ違えば着順は入れ替わっていたと思う。ポイントはダイワギャグニーが下がってきて、スワーブリチャードが内に進路をとった地点だ。あそこでもう少し冷静な駆け引きができてたらスワーブリチャードの追い出しを遅らせる事が出来たと思う。まだ、ダイワが下がりきってないのに内を締めたために結果的にスワーブを最内に誘導してしまった。もう少し自分が目標になっていることを意識して自分とダイワの間に誘っていれば、スワーブは内に行くにしても外に出すにしても切り返しをしなくてはならず、そのタイミングで追い出してセーフティリードを作るのが勝つためのセオリーだ。
津村騎手はとてもクリーンな騎乗をするし、地味だが達者な面んもある。しかし、この時代にそういうポジションのジョッキーがＧ１を勝とうと思ったらこういうチャンスを逃してはならないと思う。この乗り方はよく武豊TVで解説してる誘い方だ。レース後泣いて悔しがってらしいので、自分でも勝てるチャンスがあったと感じてたのではないかと思う。

ワグネリアンは残念ながら？普通に乗って普通に３着に負けてしまった。本人は真っ向勝負で満足かも知れないが、多くの競馬ファンにワグネリアンとマカヒキの鞍上が逆だったらと思わせてしまったツケをもしかしたら払わなければ行けないときが来るかもしれない。

そのマカヒキは運が足りなかった。しかし、こういう競馬ができれば産経大阪杯辺ならチャンスもあるかも知れない。ドバイとかもいいかもと思える競馬だった。父親ディープインパクトと同じようにレースをしたという武豊の言葉が味わい深い。

期待したユーキャンスマイルも馬場に泣いた印象だった。スタート直後は悪くない位置取りだったが下がってしまっていつもの脚も使えず最後はマカヒキにも交わされてしまった。まだ、本当の意味での強さが備わっていないのだろう。あれだけの調教をして馬体重も減っていなかった。もう少し精神面で成長できればＧ１にも手が届くかも知れない。

しかし、終わってみれば金子オーナーの馬はちゃんと３．４．５着で稼いだ賞金は１億５千万円！そこらのＧ１を勝つよりも稼いだ。お金はお金持ちが好きなんだと思った。
あ！その３頭の３連馬券持ってたのになあ。３４５着じゃダメですか？笑