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2019/12/23 01:08
第64回有馬記念レース回顧
まさか?だったのか、やっぱり?だったのか、人それぞれ感じ方は違うと思うのだが、誰しもが現役最強馬と信じたアーモンドアイが9着に破れた。その姿は着順もレース振りもまるで去年のオジュウチョウサンのようで、見せ場を作るのでセエいっぱいだった。
確かにこれが有馬記念と言えば有馬記念だ。絶対に負けないと思った馬が意外な伏兵に敗れる姿を幾度も目にしてきた。
しかし、一つ違うとすれば今回は勝った馬がとてつもなく高いポテンシャルを示したことか。宝塚記念で見せた強さが幻想ではないことを証明してみせた。春のグランプリホースが冬にも活躍するのも今まで何度も経験してきたことだ。歴史は繰り返すが人はすぐに忘れる。
リスグラシューは元々能力は高い馬だった。しかし、体質が弱く輸送をするとすぐに馬体が減り調教も加減加減だった。それが世界を旅するほどに逞しく成長し引退レースで世界最強かも?と思われるアーモンドアイを破って勝った。これで年度代表馬に選出されるのも間違いないだろう。これで2着がアーモンドアイだったら?気持ち的にはもっとスッキリしただろうがそれは贅沢。2着につけた5馬身差は絶対的な強さの証明には十分だと思う。
2着に負けたサートゥルナーリアは巻き返したといって良い結果だったろう。前走の大敗で同世代のレベルの低さまで囁かれる結果になっていたが、神戸新聞杯の勝ち方は普通の馬にできる勝ち方ではない。そういった意味ではまだまだ能力を出し切ったとは言えないと思う。もう一つ成長して海外での活躍も期待したい。
3着に健闘したワールドプレミアは正直このコースにこの相手でどこまでやれるか?の気持ちもあったが、パドックで見た姿は入れ込んでいるというよりはやる気に満ちているように見えた。一つの勲章が彼に大きな自信を与えたのかも知れない。
有馬記念史上稀に見るハイペースの中を最後方を追走。前走で3000mを乗り切ったスタミナに自信をみなぎらせ諦めうことなく追い込みというよりもマクリを決め、最後には先輩の菊花賞馬であり、今年の春の天皇賞馬のフィエールマンを差し切って3着に。最後まで脚が上がることなく着差を詰めたことは来年王道ローテーションを歩む自信になったと思う。
アーモンドアイはパドックで見た姿は、いつも見せるスッキリとした馬体の姿ではなくコロンとした姿に映った。その姿に一抹の不安を感じながらもそれでも大丈夫と自分に言い聞かせてしまった。敗因は負けたのだから色々言われるだろうが、心と体のバランスが伴わず、名手ルメールといえども彼女を納得させられなかったのだろう。この結果だけを持ってして彼女の強さや実績に傷がつくものだとは思わないし、そうであってはならない。また、陣営も単純に距離やコースに原因を求めてはならないと思う。
来年の有馬記念でぜひ雪辱を果たしていただきたい。
それにしても、アーモンドアイが負けただけで2人気ー3人気ー4人気で決まった割にはまるで大荒れのようなムードがあるのは人気とは別に今回も見る目なく3歳世代を酷評してくれた評論家の先生たちのせいだろう。競馬評論家より競馬ファンのオーディエンスの方がずっと正しかったわけだから、敗戦の弁もきちんと述べてほしいものだ。おいらもハズしたけどさ。
最後に、果敢に逃げて今日の有馬記念を盛り上げてくれたアエロリットにお疲れ様といいたい。逃げるといった馬がきちんと逃げる。暮れの名物レースを十分に演出してくれた。きっとお母さん譲りの良い子を生んでくれるだろう。
同じように今日で引退を迎え、十分に競馬を楽しませてくれたアルアインとレイデオロにもお疲れさまでしたといいたい。かたや今年亡くなったディープインパクトの後継として方やキングカメハメハの後継としてこれからも競争が続くが新種牡馬として子どもたちがデビューする日を楽しみにしている。
無事これ名馬也だ。