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2022/03/28 12:12
高松宮記念レース回顧的なもの。
腹を括った男泣きの勝利。
丸田恭介は目立つ騎手ではない。関東のThe中堅と言った感じの騎手だ。しかし、決して下手な騎手ではない。下手な騎手が重賞を9つも勝てない。そんなに競馬は甘くない。多くの騎手がG1所か重賞する勝てずに鞭を置く者も多いのが現実だ。
しかし、幸せって何だろう?とも考えさせられた勝利でもあった。
報われる事が当然の生活よりも頑張って、頑張ってその先にちょっとだけ報われる。そんな生活の方が報われた時の喜びも大きいのでは?そんな事も考えさせられる涙の勝利だった。
勝因は分析する人によって違いも有るのかも知れないが、1つはやはり彼がこれ迄の敗戦を重ねる中でこの馬の特徴を捉え、これしかないと言う競馬をした事だろう。勿論、作戦には運も必要だったが、それを引き寄せたのもこれ迄腐ること無くいつかこう言う報われる日が来ると信じて努力を怠らなかった丸田恭介が引き寄せた物かも知れない。
そして、もう1つは1番人気に残念ながら応えられなかった横山武のフェアプレーにあったと思う。ジャンダルムとの激しい先行を争いを制したレシステンシアだったが、直線ではもう手応えが無かった。だからこそ、無理に進路を防ごうとせず悪あがきをしなかったからナランフレグも割って出て来られたのだと思う。後味の悪い競馬にならないで済んだのは彼の日頃から心掛けているフェアプレー精神に寄ってもたらされたものであり、彼がこれから真の一流騎手を目指すのに大きな資質のひとつだと思う。
だからこそ、レシステンシアの敗因にも触れなくてはと思う。
表面的な敗因を考えるなら、海外遠征帰り、馬体重の増減、馬場の悪化等が考えられるが、個人的な見解としては、彼女にとって必ずしも気分の良い競馬では無かったのではないかな?と言うことだ。レシステンシアは前走、出遅れ気味にスタートを切って差してくる形で2着になった。その経験が彼女にもたらした物があったのではないかなと思う。だから、勿論テン乗りで難しいのだが、その事を踏まえた競馬があっても良かったのでは無いかなと思う。彼女の気持ちを考えずにこう言う競馬をしようと決めすぎてたのではないかと感じた。正直、見ていてこれは直線で持たないのでは?と感じていてその通りになってしまった。
勿論、中京競馬場の特殊な馬場状態も影響をしているだろう。それが、他の有力馬の凡走に繋がったのだと思う。
最後に、ジャンダルムの荻野極騎手は良い競馬をしたと思った。勝つにはあれしか無い競馬だった。その彼の思い切りの良さがいつか大輪の華を開くと信じている。彼はスターになれる資質のあるジョッキーだと思っている。横山武や坂井流星らと共に新しい時代を築いていって欲しい。他にも上手い若手がたくさん出て来ている。かつての武豊のような1人で競馬界を背負うようなビッグスターが登場しなくても切磋琢磨する多くのスター騎手候補が盛り上げる未来は近付いているように感じている。
そんな様々な事を思わせてくれた丸田恭介と宗像先生の初G1制覇だった。心からおめでとうと言いたい。一応、予想でも☆に上げてたしね。
そして、ドバイでの日本馬の活躍も良かった。良かったけれど、1番魅了されたのは未だ世界No.1のランフランコ・デットーリーことフランキーの騎乗だった。日本で言えば、武豊の軽やかさと川田将雅の力強さを併せ持つような稀有な存在だ。彼ももはや50代だか益々健存だ。同じ50代のレジェンド武豊の一層の奮起も期待したい。
毎年当たり前のようにG1を勝つトップジョッキーもいるのも事実だが、時より競馬が見せてくれる奇跡のような物語が起こるのも競馬の魅力なのも間違い無い。それは人だけでなく馬にも言える。久しくオグリキャップのような叩き上げの名馬が現れていないが、ディープインパクトも去った今、そう言う機運も高まっているのではないかなと思う。さて、エフフォーリアと横山武はこの敗戦を受けてどんな競馬をするのか?楽しみである。