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2012/01/18 04:34

関西馬は何故強いのか?ひとことでない日記(笑)

AJCCのメンバーが寂しい。しかも関東で行われると言うのに話題の中心は関西馬ばかりである。
その昔、長く関東馬の優勢が続いていた。関西馬がダービーを勝てないのは坂のあるコースがないからだと言われ(トレセンが出来る以前は競馬場で調教をしていた時代もある)関西の悲願として栗東に坂路コースが出来た。それでも最初は坂路でトレーニングをする厩舎は一部だった。戸山為夫や渡辺栄らが積極的に坂路調教を取り入れ成功することで定着し、現在の西高東低に繋がったと言われている。また、8年ほどたって美浦にも坂路コースができたが、中々その差が埋まらないのは美浦の坂路の方がなだらかだからと言われている。それは本当だろうか?少し考察してみたいと思う。
戸山為夫故調教師の名前をだしたが、彼は僕の競馬における師と言える存在だ。と言っても勿論片道通行であるが。競馬の楽しさの一つがどんなアイドルホースでもジョッキーでも競馬場に行きさえすればすぐ目の前で会えることである。しかし、それでも調教師を見に行く人は珍しい(笑)その珍しいことをするくらい僕はこの戸山為夫という人に興味があった。
今では平場でも関西馬が遠征してくるのは珍しくないが、その先駆者も彼であった。そしてまた良く馬券も取らせてもらった。彼のコメント常に実直で偽りがない。馬はいつもきちっと仕上がっていて判断するのは能力差だけでよかった。戸山厩舎でG?を勝つような馬は一度も凡走をしたことがないのもその仕上げの完璧さがあればこそだ。馬は人のような感情はない。だから、良く勝負根性というが、それはほぼ=体調の良さである。体調が悪ければ馬は走らない。調教助手の持ち乗り制度をはじめたのも彼であった。そのスキルは当時調教助手だった森厩舎に引き継がれ、いまや多くの若手やりて調教師のベースとなっている。僕は馬の能力差より、騎手の技術より、この調教技術の差が一番大きな差だと思っている。当時戸山厩舎にいたオープン馬はミホノブルボンを始め、みんなマイナーな血統ばかりであった。
だから、どんなに立派な施設、良血馬を揃えてもスピリッツがなければダメなんだと思う。どんどん新しいことを貪欲に取り入れいくスピリッツが関西には根付いている。それからすると関東は保守的だと言わざるおえない。それは、上位騎手のリーディングの年齢にも現れている。積極的に若手に騎乗させる機会が関西のほうが圧倒的に多い。
施設や馬の質のせいにしてるうちは駄目である。関西では数々の名門厩舎が過去の栄光になっていった。しかし、関東では未だ藤沢厩舎だ。それは藤沢厩舎が頑張っているからだとも思うが、学んだら師を越えていかなければそこに進歩も未来もない。関西ではあの武豊ですら激しい競争にさらされている。大御所のいない環境が関西馬の強さの源ではないだろうか。
機会があれば故戸山為夫氏が執筆中のまま絶命し残した著書。「鍛えて最強馬を作る」を読んでいただけたらと思う。そこには彼とミホノブルボンとの戦い、既成概念や世間の偏見との戦い、そして命を奪ったガンとの戦いが綴られている。本当に競走馬になにが必要か?時代を動かすとはどういうことなのか?彼の生きるエネルギーと信念が痛烈に感じられる1冊である。

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    2012/01/18 22:51 ブロック