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2012/03/06 11:35
ディープインパクト産駒の謎に迫るその2「おじいちゃんの話し」
サンデーサイレンスは初年度産駒から目覚ましい活躍をし、たった2世代でリーデイングサイアーに輝いた。
元々サンデーサイレンスは、社台ファームの吉田善哉氏がディクタスの後継にと導入を決めたと言われている。当時は、まだ日本競馬は殆ど世界に認知されておらず、調度サッカーと同じような境遇だったと言えるかも知れない。サンデーサイレンスはヘイローの血がアメリカではあまり活躍をしていないことから出して貰えたと言われているが、それでもアメリカの2冠馬が極東の地日本に渡るのはあまり歓迎されないニュースとしてアメリカでは流れた。勿論、当時の善哉氏や照哉氏の情熱なくしてはなし得ない大事業であったには間違いないが、高い馬が、強い馬の子がかならずしも走るとは限らないのがこの世界。寧ろその可能性のほうがずっと高いと言っていい。
そな大きな理由は種馬自身と言うよりも繁殖牝馬にかかっていたとも言える。どんな立派な種も肥沃な大地があってこそ、花も咲き実も実るのだ。
そして、最後は運。運命と言ってもよいが、あのミホノブルボンが、資金が足りずミルジョージの代わりに同じミルリーフを親にもつをつけたのは有名な話である。そもそもミルジョージをつけようと思ったのは母のカツミエコーが胴がつまったタイプだったから、胴長のミルジョージに決めたと言うだけであって、あながち間違いとは言えないが、マグニテュードにした時はその事はすっかりどこかにいっていたわけで(笑)まさに運命の悪戯のようにあのミホノブルボンが誕生したわけだ。しかもマグニテュード自身は未勝利だった馬だ。
こう言う偶然もあるのだからその逆側は無数にある。サンデーサイレンスだってラムタラのように鳴かず飛ばずで終わった可能性があるわけだ。
しかし、全く何のバックボーンも無かったかと言うとそう言うわけでもないと思う。当時世界を席巻していたのはノーザンダンサー系である。
ダンジグからサドラーズウェルズまであらゆるタイプの後継馬を残した。勿論、日本にも多くのノーザンダンサー系が持ち込まれていた。その代表格が社台ファームがカナダから輸入したノーザンテーストで長く日本のリーデイングサイアとして君臨し、また、種牡馬を引退したのちもブルーメドサイアとして活躍をした。まさに、今のサンデーサイレンスと同じ状況だ。サンデーサイレンスのが上回っているのは、第二世代の種牡馬としての成功だろう。ノーザンテーストの後継馬も当事としてはアンバーシャダイ→メジロライアン→メジロドーベル、ブライトに代表されるように大成功と言われていたと思うが、今のサンデー後継馬に到底敵わない。たった三世代の種牡馬でサンデーサイレンス系を確立してしまう程の勢いだ。しかし、それは血が偏るのを嫌うサラブレッドの世界ではその後の当然来るであろう不安に備えなくてはならない。最近、やっきになってドイツ系の血の導入が目立つのはそう言う事情だろう。そもそも、父親を超えると言うのがとても難しい世界だ。サンデーサイレンスだって、
ディープインパクトは父親を超えたと言えると思うが、その他は難しい判断になるのではないかなと思う。それは勿論、時計やスピードなどではなく(それも大きな要素には違いないが)その世代での絶対的存在感ではないかなと思う。トウカイテイオーは能力では父を超えていたかも知れないが存在感と安定感では到底敵わない。勿論、サンデーサイレンスにもイージーゴアと言うライバルがいたわけで絶対的とは言えなかったかも知れない。それでもアメリカを代表する2冠馬だ。日本でなら最低3冠位は達成していないと、と個人的には思う。
話しを戻すと、サンデーサイレンスの成功の鍵を握るバックボーンとはリアルシャダイの成功ではないかなと思う。このヘイルトゥリーズン系の種牡馬はとてもノーザンダンサー系の牝馬と相性が良かった。同じ系統のサンデーサイレンスを輸入する時にこの成功例が念頭にあったのかも知れない。勿論、リアルシャダイに比べればサンデーサイレンスはずっと実績が上なわけだから。
去年、何とか2年連続2歳リーデイングサイアに輝いたディープインパクトだが、父を超えるような種牡馬になれるかは、父と同様に少ない世代で全世代のリーデイングにたてるかにかかっている。ライバルはキングカメハメハだ。キンカメはダービーでのパフォーマンスだけ見れば決してディープインパクトに劣っていたわけではない。そして、少ない世代でリーデイングにたつと言うことはすなわちつまり、成長力を問事になるのだろう。その成長力こそが、ここ最近のディープ産駒を見ていて皆が首を傾げ始めてるとこでないかなと思うのだ。
つづく