毎日王冠　2018　回顧

アエロリット1着　調教◎　好発からスンナリ先手を取る。他馬が行くなら控える素振りを見せて、誰も行かないのでそのまま主導権を握って超スローペースに持ち込む。直線に入っても脚色鈍らず、残り1F付近では逆に後続を突き放す勢い。ゴール前は2着馬の追込みの勢いが鋭く、詰め寄られたような感じもあったが、実際には1馬身以上の差をつけての完勝だった。

スローペースとは言え、東京の1800ｍを自身でペースを作ってそのまま押し切ったのは評価できそう。終始絡まれずにスムーズな競馬で展開面での恩恵は確かにあったが、それでも得意としていないはずの後半勝負で押し切れたのは収穫だろう。ただ厳しい見方をすれば確かにスローの流れではあったが、その割に後続の馬が揃ってキレなさ過ぎた感じもある。今回は時計的にも十分に走っているので高評価にはなるのだろうが、今回の出走メンバーが云々…という話が先々出てきてもおかしくない印象はある。


ステルヴィオ2着　重○　ゲートは好発の部類だが、控えて中団からの競馬となる。しかし4角手前から若干置かれ加減で、位置取りを下げてしまったのは誤算か。直線は外目から伸びようとする形になるも、直線300ｍ付近まで追い出しを我慢したように見え、ゴーサインが出てから一気に加速してきたが差し届かずの2着。

確かに見た目的には猛追のイメージはあるが、ゴール前ではやや脚色が鈍った感じがある。直線あそこまで追い出しを我慢して、それでいて最後が甘くなるというのは今後に向けてちょっと気になる要素。昨年までとは馬そのものが変わってきているのだろう。想像以上に使える脚が限定的になって来ているのか、左回りが影響しているのか、それとも距離的な問題、あるいは時計的にここまで速いとダメなのか…。


キセキ3着　重○　発馬はマズマズで押して行って2番手追走。直線アエロリットの外目に持ち出して追いすがるが、中々捉えることが出来ずに逆に直線半ばでは突き放される形に。それでもジリジリと伸び続け、最後はステファノスとの3着争いは制した。しかしここ数戦の内容と比べればかなり上出来。序盤から出して行った分だけ末脚のキレを引き出せなかったが、それでも58キロを背負ってスローの瞬発力勝負でこの内容なら悪くは無い。


ステファノス4着　調教○　好発から押して行ってハナを伺おうかという勢いだが控えて好位からの競馬。直線では伸びきれないという印象で、最後はキセキに競り負ける形で4着。極端な瞬発力勝負になったし、時計面でもやや機微い感じがあったのは事実。4着という結果は内枠で終始インを回れたというもの大きいだろうが、秋初戦の結果としては上々の内容ではないだろうか。


ケイアイノーテック5着　想像以上の好発。一瞬はハナを伺うような勢いで出たが、控えて中団前目のインからの競馬。終始インを回ってきて直線残り400ｍ付近で外に持ち出してゴーサイン。そこからジリジリとは伸びたが、残り1F付近で外から来たステルヴィオに一瞬で交わされて5着どまり。今回は極端なスローの瞬発力勝負の展開で、この馬の特性でもある持続性の脚を使えなかった感じはある。スパッとキレる感じは無いので、4角辺りからエンジンをかけて行って直線ドカンという感じが一番いいのだろう。ただこの日は明らかに先行・内枠有利の馬場。終始内を回り続けたが故に5着を拾えたという感じもある。次回叩いての上積みに期待したいところ。


サトノアーサー6着　重◎調教○　出負けもすぐに位置取りを回復して中団からの競馬。3角から4角でも持ったままの手応えで進出も、直線では思うように進路を確保できず。残り300ｍで追い出されてそれなりに伸びは見せたが、結果は0.6秒差の6着。直線思うように進路を得られなかったのは事実だが、完全にキレ負けした感じはあるし、時計的にもちょっと限界があったのかなという印象はある。