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2019/07/11 19:43
2019年競走馬分析 3歳牡馬編 ロジャーバローズ
ロジャーバローズ
主な戦績:日本ダービー(G1)
夏の新潟で新馬戦を勝利。紫菊賞で後のホープフルS2着馬のアドマイヤジャスタの2着に敗れるものの、続く福寿草特別を制してオープン入り。皐月賞の権利を目指してスプリングSに挑むも7着に敗退してしまう。だが京都新聞杯では2着に好走して賞金を加算してダービーへ出走。そのダービーでは12人気という低評価だったが、人気実力馬を封じ込めてダービーを制覇した。
タイプ的には先行して速い流れを演出しての持続力勝負に持ち込むと強い馬。新馬戦は平均ペースから好位抜け出し、2戦目の紫菊賞ではスローの流れで2着、3戦目の福寿草特別はこれもスローの流れではあったが時計の掛かるコンディション好位から楽々と抜け出して見せた。
案外だったのが4戦目のスプリングS。大外枠という事もあったが序盤の先行争いに敗れる形で中団外目の位置になり、結局は直線の伸びきれずの7着敗退。先行出来ずペースの演出も出来なかったし、何よりも幾分ペースが速すぎた感もあって距離的にもどうか?という疑問はあった。
ただダービーに目標を切り替えて挑んだ京都新聞杯が2着に敗れたとは言え中々の好内容。主導権を取り切って平均ペースを演出した上で、仕掛けも早めてロングスパート気味に動いて行っての内容。当時の京都は高速馬場だった事からもダービーでももしかしたら…の雰囲気は確かにあった。
ダービーでは主導権こそ握れなかったが2番手追走で淡々とした流れを追走して、直線前を捉えると後続を突き放す競馬。最後の最後で後続馬に肉薄されたものの何とか凌ぎ切ってレコードタイムでのダービー制覇。
そのダービーは見た目にはいろいろと嵌った面はあるが、ほとんどの馬が力を出し切ったレースであり、その中で2番手追走から直線後続の追撃を振り切る走りを見せたのだから、この世代の牡馬の中でも能力面はホンモノと認められていい。なにしろレコードタイムの決着であり、時計面でも誇れる要素が出来たのは大きい。ペースが上がってパフォーマンスを上げてきているだけに、やはり後半の持続力勝負の流れがベストであり、皐月賞馬とは実に対照的な馬と言える。
秋に向けてとなると菊花賞は距離的にも問題ないと見る。むしろ2000m以下の流れの方が疑問符がつく内容なので、距離延長そのものは歓迎と言えるだろう。持続性の脚を活かしきりたいタイプだけに瞬発力勝負の展開になった場合が最大の課題ではあるが、自らが主導権を握っていけるタイプなのでそこまで心配はしなくても良さそう。ただし発馬そのものはそこまで上手いタイプではないので、枠順や発馬の程度によってはハナを取り切るまでのロス、あるいはハナを取り切れないという可能性だけは常に考慮に入れておく必要はありそうだ。
【ロジャーバローズ専用メモ】
持続力勝負 消耗戦・高速馬場どちらもOK 主導権 発馬次第