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2020/06/22 19:33
過去の思い出 2000年 第41回 宝塚記念
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第41回宝塚記念(G1)
2000年6月25日 3回阪神4日目 4歳以上オープン (国際)(指)(定量)
着 順 |
枠 番 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 単勝 | 人 気 |
馬体重 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 1 | テイエムオペラオー | 牡5 | 58 | 和田竜二 | 2:13.8 | 1.9 | 1 | 470(+2) | [西] 岩元市三 | |
2 | 4 | 4 | メイショウドトウ | 牡5 | 58 | 河内洋 | 2:13.8 | クビ | 23.0 | 6 | 508(0) | [西] 安田伊佐 |
3 | 8 | 10 | ジョービッグバン | 牡6 | 58 | 山田和広 | 2:13.9 | クビ | 87.2 | 9 | 452(-4) | [西] 坪正直 |
4 | 3 | 3 | ステイゴールド | 牡7 | 58 | 安藤勝己 | 2:14.1 | 1.1/2 | 12.5 | 5 | 432(+2) | [西] 池江泰郎 |
5 | 7 | 8 | ラスカルスズカ | 牡5 | 58 | 武豊 | 2:14.3 | 1.1/4 | 8.6 | 3 | 470(-2) | [西] 橋田満 |
6 | 8 | 11 | グラスワンダー | 牡6 | 58 | 蛯名正義 | 2:14.7 | 2.1/2 | 2.8 | 2 | 506(-4) | [東] 尾形充弘 |
7 | 6 | 7 | メイショウオウドウ | 牡6 | 58 | 飯田祐史 | 2:15.4 | 4 | 43.5 | 7 | 452(-2) | [西] 飯田明弘 |
8 | 5 | 5 | マチカネフクキタル | 牡7 | 58 | 幸英明 | 2:15.6 | 1.1/4 | 120.7 | 10 | 510(-12) | [西] 二分久男 |
9 | 7 | 9 | オースミブライト | 牡5 | 58 | 武幸四郎 | 2:15.6 | ハナ | 208.5 | 11 | 440(0) | [西] 中尾正 |
10 | 2 | 2 | サイレントハンター | 牡8 | 58 | 吉田豊 | 2:16.3 | 4 | 66.2 | 8 | 482(-6) | [東] 大久保洋 |
11 | 6 | 6 | マチカネキンノホシ | 牡5 | 58 | 岡部幸雄 | 2:16.3 | クビ | 11.4 | 4 | 532(-2) | [東] 藤沢和雄 |
払い戻し
-
単勝 1 190 1 複勝 1
4
10110
370
8301
6
9枠連 1 - 4 1,140 5 馬連 1 - 4 1,190 5 ワイド 1 - 4
1 - 10
4 - 10570
1,400
3,5506
16
30
過去のレースの思い出、馬券自慢を勝手に語ってみる企画。
今回は2000年に行われた宝塚記念を振り返る。
前年度まで中長距離路線の主役だったスペシャルウィークが引退。代わって主役になろうとしていたのが明け5歳馬(現在の明け4歳馬)の前年度の皐月賞馬テイエムオペラオーだった。テイエムオペラオーは前走で天皇賞春を制覇。昨年の有馬記念でグラスワンダー、スペシャルウィーク相手にハナ+アタマ差の3着と実力を示し、この年は京都記念、阪神大賞典、天皇賞春と3連勝中で勢いに乗って堂々の1人気(最終的には単勝1.9倍)となっていた。
これに対するは前年度の宝塚記念の覇者でもあるグラスワンダー。その前年の宝塚記念ではスペシャルウィークを千切っての圧勝はインパクトが強かった。さらに前年度の有馬記念も勝っており、対テイエムオペラオーという観点からはこちらに分がある(右回りも得意)という見解もあった。ただグラスワンダーはこの年に入ってから1人気を得ながら連敗が続いており、若干不安要素もあったのは事実。それでも1人気こそテイエムオペラオーに譲ったが、2人気ながら最終的には2.8倍という単勝オッズであり、この2頭の一騎打ちムードは高まっていた。
レースは良馬場発表もそこそこ雨が降っている中で行われた。展開的にはサイレントハンターが逃げて淡々とした流れを演出。少し離れてメイショウドトウ、ジョービッグバンが続き、これを見るように1人気テイエムオペラオーという隊列。2人気グラスワンダーは中団外目でいつでも動ける態勢で、ステイゴールドは離れた最後方待機で直線勝負に賭けているようにも見えた。
開幕2週目ながら降雨の影響か内の馬場は相当悪いらしく、各馬は内目を避けて馬場の中ほどから外を選んで走っている感じ。そのポッカリ空いた内目を衝くように3角手前から武豊騎乗のラスカルスズカがスルスルと進出を開始。外を回る馬を尻目に4角手前で早々と内目から先頭に立ち、直線も完全に抜け出す形になって完全に武豊の術中にはまったかのように見えた。しかしそこそこ流れる展開の中でもあり、内目を通っているとはいえ3角からのロングスパートの形になった分だけ最後の伸びを欠いた。最後の100mで失速してしまい結果は0.5秒差の5着。
3角で武豊とラスカルが動いたと同時に馬場の外目ではテイエムオペラオーにグラスワンダーが並びかけに行っており、いよいよ2頭のバトルが開始される。グラスの動きにテイエムの反応し、2頭が競るように外から進出していく感じ。4角では2頭とも大外をブン回す形になって直線に進出、そして2頭の叩き合い…となるかに見えたが、4角でグラスが僅かに遅れ始め、さらに直線での争いには完全に脱落。グラスワンダーは結果6着に敗退してしまう。
3角から大外を回って進出したテイエムオペラオーは直線も力強く伸び続ける。4角ではコース取りの差とワンテンポ早く反応できて抜け出したメイショウドトウ、それを追いかけるジョービッグバンをジリジリと追いつめ、残り1Fでついに馬体を併せるところまで来る。メイショウ、ジョーもしぶとく粘る感じで最後の100mは3頭の叩き合いの状態。それでも最後の最後でグイっとアタマ一つ抜け出るとそのまま押し切って優勝。
3角から動くロングスパート戦、さらに大外を常に回る展開でもあり、強敵グラスワンダーとの駆け引きやバトルもあった中での勝利。結果は僅かにクビ差で辛勝のようにも見えるが、内容は非常に濃いものであった。
テイエムオペラオーはこれで京都記念、阪神大賞典、天皇賞春、宝塚記念と重賞4連勝。この後秋も連勝の勢いは止まらず、結局は年末の有馬記念までこの年8戦すべてを勝利して堂々の年度代表馬に。2着のメイショウドトウ(6人気)はこのレースがテイエムオペラーとのライバル関係の始まり。この後G1ではテイエムオペラーに惜敗続きとなるも、翌年の宝塚記念でようやく逆転してG1初勝利となる。3着ジョービッグバンは9人気ながら0.1秒差の3着と大健闘。ただこの後は大敗続きで良い所が全くなく2002年に引退。4着ステイゴールドはこの後も重賞戦線で活躍。翌年の2001年の末には香港でG1勝利を挙げて引退した。一瞬あわやの見せ場があったラスカルスズカ(サイレンススズカの弟)は5着。この後中距離路線で走るも結果は残せずという感じで2003年に引退。
2人気で結果は6着のグラスワンダーはレース後に骨折が判明し、そのまま引退が発表される。その後種牡馬入り。11年後の2011年に産駒のアーネストリーが宝塚記念を制覇することになる。