京都5R ２歳新馬

もやもやした毎日だ。
先も見えず、なんともいえない焦燥感に煽り立てられ、空だけがやけに青い。
つまらないことに腹を立て、人間の「器」に思いを馳せる。

さて、そんなとき見つけたこのレース。10/7（日）京都、芝1800ｍ、コーナーは二つ。
突出した一番人気と二番人気。
しかしこれは新馬戦。オッズは人がつくるもの。

そんな言葉が耳に入るほど今の自分は冷静ではない。
これしかないと思った。目が釘付けになった。

5キズナ　ディープインパクトの血を引く。というよりも、ファレノプシスの半弟（専門用語にて意味しかと分からず）ということで話題らしいが、もうそんなことよりこの馬が勝つことに夢中である。

2リジェネレーション　アグネスタキオンの血を引く。全兄（これもよく意味分からず、無念）がキャプテントゥーレということで話題を呼んでいる。聞いたことのある名前だ。

もちろんこの二頭で馬単勝負するしかない。ワイドなど買ったら当たっても悔いが残る。

今日久しぶりに競馬専門紙（なんとなくエイトにしてみました）を買った。
近くのコンビニになく、あちこち探し回ってようやく見つけた。

本命はやはり5-2

エイトでは、単勝予想オッズは2の方がほんの少し高かったが、そんな数字でいちいち迷っているようでは話にならない。その日のレースに使う資金をすべて馬単一点に集約させることにこそ意味がある。格好いいからじゃなく、潔いから。
もちろん配当がそれだけ上がるということは重々承知。しかし新馬戦で馬単一点勝負をする者はそこまで多くないと予想する。ラップタイムも適正も、やってみなければ判明しないからだ。蓋を開けたらとんでもない結果になっていた例はかなり多い。
逆に言えば、無謀なやつが無謀な勝負をするのにはメインレースよりも向いているのではないか？逆転の発想。

とはいえ、ここで穴に賭けていれば驚く人もいようが、曲がりなりにも本命中の本命。そんなにすごいことなのか、と思うかもしれない。

しかああし！
さにあらず。今年の一月から馬券を始め、慎重で気弱なところのある自分ははじめ馬連四点ボックスという買い方で小銭を稼いだりなくしたりして一喜一憂していた。それが、しばらくして複勝勝負という買い方を始める。オルフェーヴルが逸走した時、自分はギュスターヴクライ（月曜にも出馬しますね）の複勝を買っていた。それからいくつか買い方を試し、ここ数ヶ月というもの基本方針としているのが、

「三連複一頭軸四点マークを三百円ずつ1800円一レースで買っていく」というやり方だった。
当然レースの数はごくごく数本に厳選する。
これもひとつの方法論ではあろう。やり方によってはそれなりの配当もあり、一日中レースを楽しむゆとりが出来る日もできた。

もういいだろう。
白状しよう。

自分は馬単を買ったことがない。人生で一度も。
自分を信じて二頭にまで絞りきることが不安だった。

しかし今回は七頭。紛れは少ないかもしれない。
ここらで一発馬単デビューしてみようと思い立った。

◎キズナは、これからどうなっていくか、将来を嘱望されている期待の馬。
名前もいい。これからも追っていく一頭になる。調教時計は地味と言われているが、開幕週の京都、1800mあれば展開にもいろいろなアヤをつけられる。騎手の手腕にも期待したい。ディープ産らしい、素軽く芝向きな走りを見たい。

○リジェネレーション。繰り返される世代、というほどの意味か。新しい時代を切り拓いていくことを託された、こちらも芯の強い名前。調教はいい数字が出ている。だからといって馬単を裏表買うようなリスク分散をしたくはない。

どうなるのか、どうなるのか。オッズなんてたいしたことない。
それでも7、8とゆっくり楽しむつもりでいた競馬を、一レースに込める。
惜しいとか、全然どっちらけの結果になるとか、そういうことより、話は競馬を超えて自分との戦いになる。

勝つなら勝つ、負けるなら負ける。

それを真正面から見つめていく自分を見出すための。
そして、それ体の髄から味わい尽くし、阿佐田哲也の言うとおり「八勝七敗」で最後に勝つ。


ちょっと大げさになりすぎたかな。
でも競馬は色んなことを教えてくれます。

お金は大事だよ、とか。