何が何でもエリザベス女王杯

自分でもわけが分からなかった。
エリザベス女王杯は昨日考えた三連複でいいだろう、くらいの気持ちでいた。特に何も思わなかった。

寒さでまた少し熱がぶり返し、まずいかなと思いながらも午後ウインズへ。
勝ったり負けたりで、1000円ほどプラスになったところで、今日一番力を込めて予想した京都9R黄菊賞のキズナ一頭軸三連単、迷うことなく買い、時間に余裕を持って観戦。

的中！

キズナは本物だった。雨の中、騎手も直線で上手く外に出し、馬はグイーーッと伸びてくれた。
二着は予想通り。三着に少し妙味があったらなと思っていたが、どうやら上位人気で堅く決まったようで、三連単の配当は2520円。

いくらかプラスにもなったし、エリザベス女王杯はやるかどうかすら迷った。というのは、今日二つ目のレース、三連複一頭軸四点ボックスで、いつもどおり300円ずつ買い目六点で1800円買ったところ、三着にクビ差で無印が突っ込み、配当が90000円を少し越えた。新聞だけ見ていたら絶対に買えない馬。直感で、あるいは余裕の遊び感覚でこそ買える。あるいは今日は外枠有利だったのか。広く穴馬を入れておいたら年間プラスどころの話じゃない。
そのやりきれなさの埋もれ火のようなものが残っていて、エリザベス女王杯にいまいち気持ちが乗らない。時間はまだ一時間ほどある。どうしようかと迷ったその時。

最初に戻る。どうしようもなく、心が焦がれるように、怒涛のように、勝ちたくなってきた。エリザベス女王杯に。
理由はそれは、あると言えばある。人生で初めて買った、勝った馬券だし、競馬を始めたあのときの心中は、今でも少しだけ胸を疼かせる。もうそこは詳しく書かないけれど。

猛然と、何が何でも勝ちたくなって、オッズカードは時間を置いて二回印刷。時間的に、今から三連単を組むのはくるしい。三連複でいこう。軸なら決まっている。なんて因縁のある軸なんだ。
これ以上の軸があるか？
勝つ。
何が何でも、ガミってもいい、勝つ。
そうして、無我夢中でマークした馬券のメモがこれだ。

軸12
相手1 3 5 6 7 9 10 11 15

どれだけ勝ちたかったんだ俺は(笑)
でもその瞬間は他のことなど一切考えなかった。
勝ちたい。
勝たなければいけない。

結果は知っての通り。15 12 6
昨日の時点でこの組み合わせは予想していた。
よっぽど利益は大きかった。
でも、今の今まですっかり忘れていたよ。
でもそんなのは些細なこと。

俺はやってやったぜ。
勝ったぜ。

12Rに手を出してずっこけて、1700円のプラスで終わったことは内緒だぜ。


あああ、勝ったーーー！