遠い世界に

（遠い）遠い〜

（世界に）世界に〜

（旅に出ようか）旅に〜出ようか〜

五つの赤い風船というグループの歌です。
シングアウトスタイル（歌唱指導）をよくやる人たちなので、文面で再現してみました。


今日券売機で軽くわななきながら馬券を買ってたんですよ。
すると隣に、いい感じに馬券ヤケ（造語）したおっちゃんがシュルッっとキレのある動きでやってきて、そのシュルッ、があまりにも高速だったために、ポケットから何かがガチャリと落ちたわけです。
横目で確認すると、それは家の鍵、アルファロメオの鍵、日銀地下大金庫の鍵、アイルランドに建っている中世の塔の最上階開かずの間の鍵、あの子の心の扉を開く鍵、などが渾然一体となった大事そうなキーホルダーでした。
そういう重大なものだし落下音も大きいし、すぐさま気付いて馬券購入ののちワッシと拾うんだろうと、俺は券売機の画面に「あんさん軸馬と同じ馬番号を相手にマークしとるけどもっと落ち着いたほうがええで」的な忠告、警告を受けながら（なんせ軸にも相手にもハナズゴールマークしてましたから）のほほんと眺めていたら、なんとおっちゃんそのまま涼しい顔して帰ろうとなさる。すたすた肩で風切って行ってしまうので俺は慌てましたね。

速攻で床の鍵束をキャッチ、馬券も買えたし余は満足である、さておしるこでも食お、みたいな雰囲気のおっさんに「すいません、落とされましたよ！」と今日の空模様のような笑顔で渡し、おっさんは狼狽しつつ喜び、これで一件落着。予定調和的に黄金の蹄をもった競馬の神様が雲を割ってシャララーンと現れ「これはよいことをする昨今珍しいヤングマンですね。いいと思うよ、そういうことをするのは。もっとするとさらにいいよね。じゃあこれ、どっかで聞いたことあるような気がするかもしれないけど大人の対応でお願いするんだけど、この金の馬券と銀の馬券とさっきゴミ箱から拾ったくっちゃくちゃの馬券、どれが欲しい？銀だこ食べたいから早くしてね」と聞いてきたわけですが「すんません、その馬券の買い目って何ですか」と不遜にも尋ねてみたところ「んーとね、ヴィルシーナとホエールキャプチャとマイネイサベル。三連単十万円分だけど」と答えてきたので「なんでそんな素人じみた馬券もらわなーいけないのですか。ってゆうか色不問ですか。雰囲気のみじゃないっすか！俺をなめていらっしゃると後々こわいですよ、ブログとか炎上しますよ」と一喝、ああ良かったあんな馬券に踊らされなくて、とほっと一息、改めて思い通りのハナズゴール軸馬券を心置きなく購入したわけです。

「希望」という意味の名前が冠された煙草をもくもく吸いながら、モニターのある喫煙所にて、いつも見かける、ここに住んでんじゃないかと毎週思う「地べた座り込み馬券撒き散らし型」おっちゃんが、美しい放物線を描いて飛んでいったグリグリ一番人気について、仲間に「二倍以下の馬が飛んだらよぉ、賭金の半額を払い戻せばJRAはもっと人呼べるのになぁ」などと死ぬほど都合のいいウマノミクスを放言してんのを聞いていました。ヴィクトリアマイルまでに、あっちで狙撃され、こっちで落とし穴にはまり、出会い系サイトでは「ごっつええ感じ」に出てくるおばちゃんがにんにく卵黄と間違えて下剤飲んだような風貌のすごい人に足首をつかまれて、もうなんだかいっそすがすがしかったのを覚えています。

この話に教訓というものがあるとすれば、やっぱりないです、すいません許して。
競馬の神様はなんでも知っていらしたんだなあ。やっぱイケてるなあ。
奇貨おくべし、ちゅうのはこういうときに使う言葉なんだろうなあ。

みんなハナちゃん好きだからって、府中の直線でおしくらまんじゅうするなんてひどいっ！
あとジョワドさんは実はものすごく頑張ってました。先生は次も買いますからね。
ハナちゃんは問答無用で買いますけどね。

天気はいいし日曜だしで、街にはカッポーとリヤンドファミユじゃねーや家族連れ、ファミリィ連れが談笑しつつレストランで獣肉を焼いたものなどを楽しげに口にしていました。
母の日なので、残しておいたお金でドーナツを買いました。ミスタードーナツは味が新しくなったそうです。まだ食べていないので楽しみっす。楽しみっす。なんだか二回書きたいような気持ちでした。店員の女の子の肌が透き通るように白く、笑顔は天使のように優しく、競馬新聞を握り締めすぎてこぶしに突き刺さった爪あとが、ちょっと癒えました。

ファイト！

たたかうーきみーのうたをー

たたかわないやつらが笑うだろうー

ファイト/中島みゆき　北海道が産んだ歌姫。

では「美女」で画像検索したいので失礼します。フワッフー！！！