あの日見た衝撃

何気なく（たぶん意図的に）見ていた中山競馬場の未勝利戦で私は、一頭の栗毛の牡馬に出会いました。

彼は、そのレースでダルそうにモッサリとゲートを出たのですが、最終コーナーを持ったままでまくり上げて行き、そのまま勝利を収めて、何事も無かったかのようにゴール板を過ぎても走っていました。
そのまくり方は、とても普通の条件馬にはできるモノではない、Ｇ１を勝つような馬の勝ち方だと私の眼に映りました。

その一年半後、紆余曲折が間にありはしましたが、彼はまた中山競馬場の同じ舞台で私に豪脚を披露してくれました。その見事な勝ち方に、この脚はやはり…と思わざるを得ませんでした。

そんな彼が私に二度、衝撃を魅せてくれた舞台、中山で初めてのＧ１に登場します。そう、彼の名は…もうわかりますね。何があっても私はこの馬を応援し続けます。あの日見た衝撃を、現実に変えてくれると信じて。