(^^)／ユトリナ?(ある夏の夢?)?(^^)

・・・・・・?からの続き・・・・・・・・



もう心に迷いはありません

僕は 戸を握っていた手を ゆるめて そっと 外に出ました

まるで 雲が ふわふわと風に流される そんな感じに

ゴリラは 気付いていません

一心不乱に 火を消しています

中々 火が消えないから 少々 苛立ってるのか？ ガンガンと 木を叩きつけてます

あんな力で 頭を殴られたら 一瞬で 僕の命は 天に登る事になる

絶対に 見つかってはならない

僕は
何があっても 生き残り あの大きなクワガタを捕まえるんだ

あ まだ クワガタは あそこに居るかな？ 逃げてないだろうか？

と また どうでも良い事を こんな状況で考えてしまう自分に 呆れて
困ったもんだと お手上げを 心の中でしました

実際に この場面で お手上げポーズをしたら それこそ ゴリラに こっちを見てください
って 言ってるようなもんだから

心の中の お手上げポーズを下ろして

そーと そーと 少しずつ ゴリラに近付いて行きます

ゴリラは たまに 飛び散る火花に おののきながらも 懸命に火を消しています

僕は １歩１歩 音を立てないように 近付いて行きます

気付かれたら 隠れる場所がないから

慎重に 慎重に

こんな時に 水の上を歩く忍者って スゴかったんだな?と
修行 大変だったんだろうな?と

と また下らない事を 考えている自分に気付くと ( いい加減にしろ！)と ツッコミを入れてる もう１人の自分が現れた事に気付きました

が 今は そんな もう１人の自分に 構ってる時間はありません

そう 一刻も早く ゴリラを殺して 逃げ出さなければ ならないから

そんな事を思いながらも 着実にゴリラの側に

そーと そーと

ゴリラの方も 火が だいぶ小さくなっています

後少しで 消えてしまいそうです

急がねば 早る気持ちを押さえながら

そーと そーと

もう少し

そーと そーと

後少し 近付けば

そーと そーと

ついに ゴリラの 背後まで やって来ました

僕は目を閉じました

これこら起こる事を 自分に生きるためだと 言い聞かせるために

僕は ゴリラは 好きなんです

カッコいいし キングコングも 大好きですから

だから 本当は ゴリラを 殺したくないんです

天は 平凡な僕に とんでもない試練を与えてくれたな?と

丸太ん棒を握る手に 力を込ました

そして 静かに目を 開きました

僕は 右手を 大きく振り上げました

そして 左手を添えて 強く握りしめました

もう僕の目には ゴリラの後頭部しか見えていません

僕は 息を深く吸い込んで 止めました

今まで こんな開いた事のない 大きな目を 見開きました

全ての力を 両腕に 込めて 振り下ろしました

ドカッ と鈍い音が 響きました

僕は しばらく 振り下ろしたままの姿で 立っていました

目線を ずらして みると

ゴリラは 横たわっていました

終わった

全てが終わった

そう思って 丸太ん棒を 右手で ダラリと下ろしました

と！ その時です！

ゴリラは まだ 動き出して 起きようとしています

僕は 半分パニックのようになり

慌てて また 丸太ん棒を両腕で 握り締めました

そして また ゴリラの頭を 丸太ん棒で 殴りました

今度は 何度も 何度も 狂ったように

何度も 何度も


殺らなければ 殺られる

どんだか 殴ったか

辺りは 薄暗くなり

ゴリラの 消そうとしていた火は
ゴリラの命の炎が消えたの同じくして
消えていました


ふと 空を見上げると

カラスが 屋根の上から 見下ろしています

僕は 丸太ん棒を 捨てて

歩き出しました

あの 大きなクワガタのいる

大きな木の所へと


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