(^^)／ユトリナ?(龍の子太郎)?(^^)

★★龍の子太郎 ★★


龍の子太郎は 山の中の小さな村で おばあさんと二人で暮らしていました。

ある日 太郎が 山で遊んでいると天狗があらわれて、すもうの強い太郎に 百人力を与えました。

ある日、おばあさんは 太郎に お母さんの事を話しました。
太郎の母は、太郎が お腹の中にいるときに空腹で たまらず、村の おきてを破って イワナを食べてしまったばかりに、龍になってしまったと。

やがて生まれた太郎に龍は、お乳の代わりに 美しい玉を残し
「 太郎が大きくなったら、北の国の湖に住んでいるので、来るように 」
と 、おばあさんに言い残して遠くへ行ってしまいました。

話しを聞いた太郎は 母を探しに村を出る決意をしますが、その頃 仲良しの あやが 黒鬼に さらわれてしまいます。

黒鬼を やっつけ あやを助け出した太郎は、それまで鬼に苦しめられていた村人に、おむすびを ご馳走になりました。

米を食べた事のない太郎は 沢山 食べましたが
「 貧しい自分の村の人に 食べさせられたらと思うと、涙が出て来ました 」

村の人に貰った 美しい鏡と 一日百里を走る小馬を、あやに渡し 太郎は旅を続けました。

ある山で 吹雪に会った太郎は 、雪女に いたぶられ とうとう意識を失ってしまいます。

この様子は あやの鏡に写っており、あやは百里走る小馬に乗ってやって来て、太郎を助けます。

小馬に乗った二人は、とうとう北の湖に やって来ました。
太郎は
「 お母さん！ 」
と 声を限りに叫び、あやは 得意の笛を吹きました。

静かだった水面が ザワザワすると、水面が二つに割れ 目のつぶれた龍が姿をあらわしました。

太郎が子供の頃 乳代わりに しゃぶっていた珠は、
実は 龍の目だったのです。

太郎は泣きながら 龍の首に すがりついた。

母が こんな姿になったのも、村が貧しいためだと悟りました。

太郎は、湖の水を海に流し お米の作れる 新しい土地を作ろうと思いつきました。

龍は太郎を背に乗せ、血を流しながらも 岩山に 何度も何度も ぶつかりました。

やがて激しい音とともに、山は砕け、水は洪水のように流れ出し 海に注いでいきました。

龍は 太郎の 思いやりの涙で、優しい元の 母の姿に戻ることができました。


こうして出来た広々とした 豊かな土地で、太郎と あや 山の人々は みんな、幸せに暮らし始めたのでした。