ｱｸｱ む〜すスポーツ VOL.10

ｱｸｱ 20S 安田記念 回顧


20S安田記念(芝1600m.GI)が東京競馬場(良)で行われた｡

GI3勝､現役ﾏｲﾙ王のｻｻﾞﾝｸﾛｽを筆頭に､同厩舎で重賞3連勝中のｾﾝｶﾝﾔﾏﾄ｡天皇賞馬ｷﾝﾀﾞﾝｾﾌﾞﾝ､前走1600万条件ながらﾏｲﾙで大差圧勝したﾁﾊﾞｼﾉﾊﾟｲﾝ等が出走し､ﾌﾙｹﾞｰﾄ10頭での戦いとなった｡

全馬好ｽﾀｰﾄでﾚｰｽは始まったが､終始先頭は入れ替わる展開｡前半の800mが48.1｡誰もが先導役にはなりたくなかったかの様に超ｽﾛｰﾍﾟｰｽで進んだ｡三角手前でｻｻﾞﾝｸﾛｽが馬なりで先頭へ､それを見る形で1番人気のｷﾝﾀﾞﾝｾﾌﾞﾝとｾﾝｶﾝﾔﾏﾄ､ﾎｳﾕｳｷﾞﾙも動く｡
直線ﾎｳﾕｳｷﾞﾙがいい脚を見せたが先頭に並びかけた辺りで失速｡そこで粘り込みを計るｻｻﾞﾝｸﾛｽを交わし先頭に踊り出たのがｾﾝｶﾝﾔﾏﾄ｡そのまま同厩でのﾜﾝﾂｰと見られたが､馬群を割って内から伸びて来たﾁﾊﾞｼﾉﾊﾟｲﾝがｾﾝｶﾝﾔﾏﾄにｺﾞｰﾙ前強襲｡
しかしわずかに届かず､ｾﾝｶﾝﾔﾏﾄが頭差の勝利｡初GI制覇を果たした｡

ｾﾝｶﾝﾔﾏﾄは昨ｼｰｽﾞﾝのﾏｲﾙCSでもｻｻﾞﾝｸﾛｽの2着だったほどの実力馬であったが､同厩舎のｽﾀｰの影に隠れる形になっていた｡年が明け､ﾀﾞｰﾋﾞｰ卿CTを快勝すると､ﾏｲﾗｰｽﾞCではそのｻｻﾞﾝｸﾛｽを見事完封｡そして続く京王杯SCでも完勝するなど､ここに来て一気にｽﾀｰﾀﾞﾑにのし上がって来ていた｡
今回､ﾀｲﾑ自体はﾍﾟｰｽが遅い為平凡も､同厩のﾏｲﾙ王を完全に倒した形であり主役は交代と言った感じだ｡
そのｻｻﾞﾝｸﾛｽだが､ﾄﾞﾊﾞｲ遠征後から体調が上がらず､今回も馬体は8分の出来といった所であろうか｡ﾚｰｽ後､引退が発表されたが､繁殖的価値など考えれば陣営の判断は正解と思える｡

2着のﾁﾊﾞｼﾉﾊﾟｲﾝの激走には驚かされたが､前走が圧巻の走り｡そもそもOPで通用する能力だったのは今回で十分示された｡惜しかったのは直線前が開かずｽﾑｰｽﾞさを欠いたのが痛かった｡直線不利が無ければもっと際どかったと思える｡
今回の走りで今後の展望は広がった事だろう｡秋の見通しは明るい｡

天皇賞後､ここに出走を決めたｷﾝﾀﾞﾝｾﾌﾞﾝだったが､展開､ﾍﾟｰｽ云々よりも3200から1600の競馬に馬が戸惑ったのかもしれない｡宝塚出走との事なので､そこでの巻き返しに期待したい｡



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