54件のひとこと日記があります。
2010/05/17 14:48
プリンセスとピーターの鏡
『ちょっと?
ピーター!』
『ねぇ!
ピーターってば』
バカでかい声で
プリンセスが
厩務員のピーターを
よんでいる
ピーターが
馬房を訪ねると
プリンセスは
何かを
探している様子
『あたしの
手鏡知らない?
無いのよ
探してよ?』
ピーターが
仕方なく
探そうとすると
…パリッ
ピーターの右足が
何かを捉えた
プリンセスの耳が
ピクッと
その音を感じとる
『きゃあああぁ
なんてこと
鏡を踏んだわね』
という事で
ピーターは
自腹で鏡を買う
ハメになりました
カーマで
素敵な鏡を
(今度は全身
映るぐらいのデカい)
のを買って
プリンセスの
前の壁に
とりつけてあげます
『いいじゃないの
あたしが見えるわ』
自分大好きな
プリンセスは
鏡を見ては
飽きも来ずに
ポーズをとっている
実はピーターと
プリンセスは
とても仲良しです
というのも
まだプリンセスが
幼い頃…
今より
気性の荒い
プリンセスは
人を近づかせ
ませんでしたが
ある日
川に溺れかけて
しまいます
その時
身を投げ出し
プリンセスを
助けたのが
まだ新人の
ピーター
だったのです
ピーターも
厩務員生の中では
一番の劣等生で
もう
辞めようと
思っていた
矢先の出来事でした
それ以来
プリンセスは
ピーターに
心を開き
また
ピーターに心を
開く事により
他の人間にも
心を開くように
なったのです
当時
どんなに稀た
トレーナーでも
手に負えなかった
プリンセスを
ピーターは
優しさで心を
開かせたのです
抑えつける事しか
できなかった
まわりの人間は
ピーターに
敬意を評し
そして
足りないものを
見つけたのです
ピーターは
厩務員ながら
獣医の資格も
あります
彼ほど
馬を愛している者は
この牧場には居ない
そして
今日もピーターを
呼ぶ声が
牧場に
響きわたります
…なぜうちの馬が
喋れるのかは
不明ですが