【酔いどれギャンブラー】

競馬仲間から来た突然のメールです
(￣▽￣)V
フィクションか実話かは、定かではありまテンwww

【酔いどれギャンブラー】

─前編─

12月17日(火)いつも通う近所の居酒屋『写楽亭』で大将と、選挙結果が出、日本の行く末を心配し、真面目な話題で盛り上がってるところへ、日本の未来には全くお構いなしの飲んだくれ博打仲間、けんぼーが来店した。
「ちわーっす！大将いつもの」と、相変わらずのノー天気。やれやれ、このお方は…と言いたげに苦笑いの大将が「あいよ」と一言。いつものこうけいである。

「兄貴、兄貴、有馬っすよ、有馬！何買うんすっか？」のっけからけんぼーが言う。「今年の一文字漢字が金だったから、ゴールドシップで鉄板！穴はローズキングダムってな感じっすか？」始まった、始まったってな顔で見てみぬふりの大将も耳だけはしっかり傾けてる。何故ならこの二人の馬券はいつもこんな調子のサイン馬券で、たまに大儲けするから興味津々と大将も腹黒い。
ビールを一気に飲み干し兄貴分の善蔵が応える「そんな誰もが思いつくサイン馬券のわけねぇだろう、お前までJRAのわなにひっかかりてぇのかよ？」何やら既に自信あり気の様子である。そしてポツリとつぶやく…
「今年の有馬のサイン馬券は、これしかねぇ。今年世界を舞台に輝いた日本人がいるだろうよ」と…「誰っすか？ダルビッシュ有っすか？ノーベルなんとか賞のあのオッサンっすか？…あっ！わかりました！五輪で金メダルとったレスリングの吉田でしょ!?」
やっぱり金じゃねぇか…と大将はコッソリ薄ら笑い。「女は当たってるけどな…」と、善蔵えらそ気に応える。「しゃーねー、教えてやっか？」と、またまたえらそ気に応えたその次の一言の後、思いもよらない人物に、けんぼーはポカンと呆気にとられ、大将は思わず「ブーッ！」と吹き出し大笑いしだす始末。「なんでぇ、大将聞いてたのかよ。」
　　　　　　　『続く』