酔いどれギャンブラー】 ─番外編─

【酔いどれギャンブラー】

─番外編─

1月10日居酒屋『写楽亭』
「いやー楽しかったぜ！秀ちゃんのお陰だぜ、すっかり世話になっちまったな、ありがとよ」「何を言ってんですかぁ、善蔵の兄貴のお陰ですよ」二年前ここ『写楽亭』で出会い親しくなった、トラック野郎の秀ちゃん。昨年末の有馬記念、例の善蔵のサイン馬券『由紀さおり、夜明けのスキャット♪ルールルールー、20年ぶりの紅白馬券』の話を大将から耳にし、善蔵が言うルーラーシップ、ルルーシュ、オーシャンブルーにゴールドシップを含めた四頭の三連単box馬券で240数万円をせしめ、写楽亭の大将一家、善蔵、舎弟のけんぼー一家を伴い、年末年始をハワイ旅行で満喫して帰ってきたのである。
「いや何度も話しますけど、ピン！ときたんですよね。ゴールドシップも逆さまから読んだら例の♪ルーがあるじゃないですか、それに紅白馬券と言えばジョッキーの内田の服が紅白だったんですよ。まぁ一番人気も抑えとくかのつもりで」と謙遜の秀樹。「いやいや、それに気付いた秀ちゃんがえれーのよ。なぁ、大将！」大将は罰が悪そうにモジモジしながら言う「実は俺も少々…」「なんでぇ！大将も乗っかってとった口かよ、相変わらずチャッカリしてんなぁ」顔が少々ゆがみかけた善蔵に「まぁ、飲んで…今日はおごるからよ」と苦笑いの大将。
と同時にガラガラガラ…タイミング良くもう一人チャッカリ男の登場である。「ちわーっす！聞こえましたよ。兄貴、今日は大将のおごりなんっすか？」「おぅ、おせぇじゃねぇか、それよりまず秀ちゃんにお礼だろが」「あっ！秀樹さん、年末年始はお世話になりました」「いやいや、けんぼーがいたから楽しい旅行になったよ」「でしょ？でしょ？」相変わらずのけんぼーに皆が失笑するなんとも微笑ましい光景である。
　　　　『続きは来年』

この作者…
ルールルールー馬券と絡めて、本当に、有馬3連単とったそうです(￣O￣;)

ついでに、阪神Ｃの3連単も！！

そんな幸せな人間もいるんだね(^_^;)