競輪
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2012/02/07 13:23
競馬偉人伝��谷水雄三
父・信夫氏の急逝により馬産事業の何たるか理解できてないまま後を引き継ぐ事になった長男・雄三氏は、当初拡張主義で関係者のアドバイスを聞こうとせずにカントリー牧場の敷地そのままに繁殖馬だけ増やして馬産を行い採算を取ろうとしました。この為に牧場内の土壌は著しく痩せ牧草に栄養価が行き届かなくなり、いつの間にか繁殖馬は柵から首を伸ばして牧場外の草を食べるようになります。専属トレーナーである戸山為夫調教師は関係を絶つ事も考えたみたいですが先代からの義理もあり根気強く二代目を諫め続け、ようやく間違いに気付いた雄三氏は拡張主義から少頭数精鋭主義に変更・40頭いた繁殖を15頭に整理し、牧場の土壌改良に着手し始めてから環境は徐々に改善されて行く事になります。何より繁殖を少頭数の15頭に整理する際、拡張主義の頃に購入したタニノシーバードを手元に残せた事が大きな意味を持ってきます。タニノシーバード産駒13頭の中に牝馬タニノクリスタルがいました。そして少頭数に繁殖を整理した事で種付けの単価を上げて質の高い種牡馬を付ける事ができるようになり、雄三氏はタニノクリスタルにブライアンズタイムを付け誕生したのが第69回ダービー馬タニノギムレットタニノムーティエから実に32年ぶりの苦難を越えての親子ダービー制覇でした森秀行が調教師開業時に抽選馬用の馬房を割り当てられ、雄三氏が開業祝いに購入する事になり、森が選ばせてもらったのがタニノシスタータニノシスターに雄三氏がタニノギムレットを付けて誕生したのが第74回ダービー馬ウオッカウオッカをアガ・カーン4世の牧場に預けた時点である程度カントリー牧場の廃業を心に決めていたのかもしれません。偉大な父の記録に並んだ事でブリーダーとしてやりきって身を退くまさしく勇退と言えるのではないでしょうか 自身の会社経営と日本馬主協会連合会最高顧問という重責を担いながらも高齢で健康上の不安と牧場の後継ぎがいないという現実問題もあり、競馬ファンの心理でメジロ牧場に続いてまた名門牧場が消える寂しさは確かにありますが、こうしてカントリー牧場と谷水親子の足跡を辿ってみると、やはり今が一番いい引き際という事なのでしょう
信夫氏が創り・戸山らが支え・雄三氏が守ったカントリー牧場約半世紀の歴史を仲間内で語り合いながらウオッカやギムレットで乾杯でもしてみたいと思いますウオッカとシーザスターズの仔は日本で走らせると言ってるので楽しみに待ちたいと思います
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