スダチくんが「生き物にサンキュー」で取り上げられました。

番組を見て思ったこと。

あの日の出来事がつい昨日のことのように甦りました。
不安で不安でどうしようもなくて、ありとあらゆるメディアに
スダチと後藤騎手の様子を探し続けたあの頃を。

いま見てもスダチの心優しい姿に胸を打たれつつも、この大きな事故を奇跡的に
乗り越えることが出来たのに、なぜ今この世に居てくれないのかという思いで
とめどなく涙が溢れてしまいます。

そしてもう一方でこう思ったことがあります。
きっとスダチくんのこの姿を見て、競走馬や競馬に興味をもたれて
競馬場に足を運ばれる方も出てくるのではないかと。

そうなれば、それはスダチの大きな功績となることでしょう。
競馬人口の減少が叫ばれるようになってもう何年にもなります。
実際ＪＲＡも売上が１４年連続で減少している現実があります。

それを人とのふれあいの中で生きた一頭のやんちゃな芦毛馬が、
その姿を見ることが出来なくなった今でもどこかで支えているかと思うと
もう胸がいっぱいになってしまいます。

強い弱いや、儲けた損したではなく、馬の持つ優しい心やその周りの人との
心の交流に感化されてファンになる方のほうが、ずっと長く競馬に親しんで
もらえるのではないだろうかと思えました。

表彰をして欲しいなどとは思いませんが、未来に語り継ぎたい名馬１００に
選ばれたことも考えると、いつの日かＪＲＡからコメントだけでもいい、
シゲルスダチ展のようなギャラリーでもいい、どんな形でもいいから
今も競馬ファンを惹きつけ続けるシゲルスダチという稀有な馬に、
何らかの想いを表してやってもらえないだろうかと思いました。


スダチ、本当に頑張ったね。
君はこれからもたくさんの人の心の中で生き続けます。

永遠に。