姪っ子

先日、年始の挨拶に姉ちゃん家族が来た。

俺は初めて姉ちゃん家族と年始を祝った。
しばし皆で歓談してたのだが小学六年生の姪が俺に話しかけてきた。
姉ちゃんから俺の眼の事を聞いていたらしく、「痛くないの？」とか「歩ける？」とか心配して聞いてきた。
「右目は失明状態だけど左目はだいぶ回復した」と話してやったら、姪は俺を元気づける為であろう「明日のジョー」の主人公の一人と言っても良い丹下段平の話を俺に熱く語ってくれた。
丹下段平という若いときボクシングをやってた男が、ジョーという才能のある若者とボクシングで世界を狙う。と、丹下段平目線で解説し俺に丹下段平みたく頑張れって言ってくれた。

言ってくれた事は凄く嬉しいのだが、アニメの「明日のジョー」を見てる世代としては丹下段平の初登場の場面は強烈だった。
俺の知ってる丹下段平は生きる希望も無く、酒に溺れ毎日をただ生きてるアル中というか、むしろジャブ中のような中年男って描き方だった。

あぁは成りたく無いと思ったモノだ。

姪は俺を心の底から心配し、元気づける為に言ったと信じてるが、もし何年かたって俺に会った時、「よう！トッツァン」と呼ぼうモノなら親族付き合いを断ち切ってやろうと思う。