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2015/07/24 22:05
ある三つ巴の死闘の話
あらためましてこんばんは(*・∀・*)ノ
今夜は2006年に行われたレースの話を書かせていただきます。
ただし国内のレースではありません。
イギリスで行われたレースです。
☆2006年7月29日、イギリス・アスコット競馬場で第56回キングジョージ&クイーンエリザベスS(芝12F≒2414m)が行われました。
この年の出走頭数はわずか6頭、近年にない少頭数でした。
その訳は世界の主要レースを制した3頭が出走してきたからです。
1番人気(1.8倍)はハリケーンラン(C・スミヨン)。
前年の凱旋門賞馬で父モンジューとの父子制覇を狙っていました。
2番人気(4.0倍)はハーツクライ(C・ルメール)。
前年の有馬記念で三冠馬ディープインパクトに土をつけ、ドバイシーマクラシックを4馬身差で圧勝しています。
3番人気(5.0倍)はエレクトロキューショニスト(L・デットーリ)。
前年の英インターナショナルSでゼンノロブロイを破った後ドバイに移籍し、ドバイワールドカップを勝っていました。
3強と言われてはいたものの、ハリケーンランは主戦騎手K・ファロンが八百長問題に巻き込まれて騎乗停止となった影響で乗り役がギリギリまで決まらず、ハーツクライは最終追いきりで併せ馬のパートナーの馬が全く走らなかったために調教にならず、エレクトロキューショニストは熱発で出走が危ぶまれるといった不安材料をそれぞれに抱えていました。
アスコットの芝コースは三角形の形をしており、スタートから第3コーナー手前までが下りであとはゴールまで上りというアンジュレーションのきついコースです。
(ちなみに三角形コースなので第4コーナーはありません)
レースはチェリーミックスがハナを切り、エレクトロキューショニストが2番手、ハーツクライが4番手、ハリケーンランが5番手で進んでいきました。
レースは第3コーナーで動きます。
デットーリ騎乗のエレクトロキューショニストが後ろのハリケーンランの前を塞ぐように進出、大本命馬を内ラチ沿いに閉じ込めました。
デットーリの仕掛けに素早く呼応したのがハーツクライ騎乗のルメールです。
ルメールはハーツクライをハリケーンランの斜め前に誘導し、横をブロックしました。
前と横を塞がれたら勝負にならんとハリケーンラン騎乗のスミヨンは前に行くように手綱をしごきますが、ハリケーンランの手応えは最悪で、とても前に出られる状態ではありませんでした。
ルメールはこの時「ハリケーンランはこれで終わりだ。敵はエレクトロのみ!」と確信したそうです。
直線に入るとチェリーミックスは失速し、エレクトロキューショニストとハーツクライが併せ馬の形で先頭を争うこととなりました。
馬体を併せる両馬、ルメールもデットーリも譲りません。
ハーツクライがわずかに前に出ました。
あと100mこのままで行けば日本馬初のキングジョージ制覇が実現します。
その時です。
1頭の馬が最内から猛然とハーツクライに襲いかかりました。
ハリケーンランです。
エレクトロキューショニストとハーツクライが併せ馬の形になったことでわずかに内が開いたことがハリケーンランにとって幸いとなりました。
ハリケーンランは内を回らないと伸びない馬だったのです。
ハリケーンランは残り50mでハーツクライをかわすとそのまま1着でゴール、ハーツクライはエレクトロキューショニストにもかわされて3着に終わりました。
ラスト50mで奇跡的な伸びを見せたハリケーンラン
最後の最後でハーツクライを差し返したエレクトロキューショニスト
残り100mまで世界最強の2頭を押さえて先頭を走ったハーツクライ
3頭が繰り広げた死闘は伝統あるキングジョージのレース史上屈指の名勝負として記憶に残るものとなりました。
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はちわれさん>こんばんは(*・∀・*)ノ
コメありがとうございます(^_^)
3歳時のハリケーンランは無敵でしたから、ハーツクライは残り100mまで前にいたということだけを取っても凄いことですよ(^o^)
ディープブリランテが惨敗してからは何となくキングジョージは日本馬にとって敷居の高いものになっちゃいましたね(*_*) -
はちわれさん
お疲れ様です(・∀・)
なつかしいですね(*´-`)
ハリケーンランは父とも肩を列べるほどの欧州のレジェンド。
真っ向勝負で食らい付いたハーツは伊達にディープに相手に譲らなかった馬ではありません。
プログラム的に宝塚記念との兼ね合いがあるので難しいでしょうが、いつかロイヤルアスコット開催を日本馬が彩れる日がきてほしいものですね(*´-`) -
セロリさん>こんにちは( ^∀^)
「いいね!」ありがとうございます(^_^) -
セロリさんがいいね!と言っています。
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広瀬北斗さん>おはようございます( ^∀^)
「いいね!」ありがとうございます(^_^) -
reibunさん>おはようございます( ^∀^)
コメありがとうございます(^_^)
残り100mでの3頭の叩きあい、まさに死闘と呼ぶにふさわしいレースでした。
このあとハーツクライはノド鳴りがひどくなり
ハリケーンランはまるで走らなくなり
エレクトロキューショニストはわずか2ヶ月後に突然この世を去ります
たった一度しか実現しなかった世界最強馬たちの共演でした。 -
広瀬北斗さんがいいね!と言っています。
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reibunさん
こんなに接戦だったとは知りませんでした。
現役時代は知らないのですが、産駒に好きな馬が多くて
ハーツの仔というだけで応援してしまいます。 -
Affirmedさん>こんばんは(*・∀・*)ノ
「いいね!」ありがとうございます(^_^) -
Affirmedさんがいいね!と言っています。