2908件のひとこと日記があります。
2015/09/22 10:29
マスク・ド・ジョッキー(第4回)
(前回までのあらすじ)
東日本競馬のジョッキーである中村慎介は消極的な騎乗を師匠の浜田兵吾にさんざん責められた後、ヘコみながら都営三田線志村三丁目駅から徒歩十数分の自宅に戻ってきた。
慎介には引きこもりの双子の兄、陽介がいた。
第4回「指摘」
半ギレしながら自室に戻ってきた慎介は背負っていたディバックを無造作に床に置くと、ベッドに寝転がった。
「....やっぱり納得いかねえ(-""-;)、逃げてダメな馬を控えさせて賞金とらせて何で怒られんだよ(ー。ー#)」
ボヤキが止まらない慎介であった。
程なくしてドアが静かに開き、陽介が部屋に入ってきた。
「慎介...ちょっといいか(( ̄_|」
消え入るような声で話しかける陽介
「.....なんだよ(-""-;)」
半ギレした状態のまま返事をする慎介
「最終レース、ネットで観たんだけど....」
「最終レースがどうかしたのかよ?」
「.....あれじゃあ勝てるわけない」
慎介はベッドから跳ね起きて、多少充血した目を見開いて陽介を睨み付けた。
「勝てるわけないってなんだ(`ヘ´)?何でお前にそんなことがわかる?」
「....馬が怒ってた」
陽介は鬼の形相と化した慎介の目を見ずに、これまた消え入るような声でつぶやいた。
「怒ってただとぉ?素人のお前に何がわかる!」
「馬は前に行きたがってたけど、お前が手綱を抑えたから馬が怒った」
思いあたることはあった。
最終レースのスタートで、モンテビデオがいきなりハミを噛んで出ていこうとしたので慎介は思わず手綱を抑えてしまった。
実はモンテビデオのスタートが良くなかったのは慎介がモンテビデオと「ケンカ」したからであった。
「....しょうがねえだろ!逃げて潰れてばっかりの馬なんだから!抑えでもしねーとまた同じことの繰り返しだろうが!」
慎介はこう返したものの、その表情はいくぶんひきつっていた。
早い話、慎介はモンテビデオを無理に抑えたためにモンテビデオはスタートで遅れたのであった。
5着を拾えたのは展開に助けられただけであって、普通ならしんがり負けでもおかしくはない慎介の致命的な騎乗ミスであった。
ではなぜ慎介はモンテビデオを無理に抑えたのか?
隣の枠に江田嶋がいたからである。
(つづく)
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