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2016/02/15 22:00
ヒシアマゾンの話(第14話)
「ヒシアマゾンの話」の第14話を書かせていただきます。
第39回有馬記念、三冠馬ナリタブライアンに勝負を挑むべく、ヒシアマゾンと中舘英二は進撃を開始しました。
☆第4コーナーで早くも先頭に立ったナリタブライアンを追撃すべく、ヒシアマゾンはスパートしました。
第4コーナー出口、外からネーハイシーザー以下の2番手集団をとらえて抜き去ったヒシアマゾンは先頭を走るナリタブライアンに並びかけるところまでいきました。
ヒシアマゾンの手応えはまだ十分、中舘騎手は「これなら行ける!」と手綱を握る手に力をこめ、愛馬を鼓舞しました。
しかし...
しかしながら....
中舘騎手が闘志を奮い立たせたその時、ヒシアマゾンの横にナリタブライアンはいませんでした。
「あれっ....?」
中舘騎手が気づいた時にはナリタブライアンは3馬身前にいました。
ヒシアマゾンが並びかけた時、ナリタブライアンの鞍上南井克己騎手は愛馬にゴーサインを出しました。
ナリタブライアンは瞬く間にヒシアマゾンを置き去りにしたのです。
ムチを一発もいれずに....
これが三冠馬、いや史上最強馬の底力でした。
しかしヒシアマゾンは諦めません。
中舘騎手も懸命に追い続けます。
ヒシアマゾンはナリタブライアンを必死に追いかけました。
でも、3馬身差は縮まりませんでした。
ナリタブライアンが圧勝でGI5勝目を飾ったコンマ5秒後、ヒシアマゾンは2着でゴール板を駆け抜けました。
ナリタブライアンには3馬身離されましたが、3着ライスシャワーには2馬身半の差をつけていました。
「結果的には完敗です。出し抜けを狙ったほうが良かったかもしれませんでしたが、正攻法の競馬をして負けたのだから悔いはありません。ファンの方々にもヒシアマゾンの強さをわかって頂けたかと思います」
中舘騎手は安堵と誇らしさが混ざった表情でインタビューに答えていました。
「負けてなお強し!」
10万人を越える大観衆はヒシアマゾンに惜しみ無い拍手を送りました。
2着に敗れたものの、古馬を全て蹴散らして最強馬ナリタブライアンに迫ったレース内容は「ヒシアマゾンのベストレース」としてファンの脳裏に刻まれることとなりました。
ただ...
「僕は100%満足していない。ヒシアマゾンにはナリタブライアンの前でレースをしてほしかったんだが、秋になってからヒシアマゾンはスタートが良くない。これが今後の課題だよ」
中野隆良調教師だけは複雑な表情を浮かべていました。
万事めでたし、というわけには行きませんでしたが、ヒシアマゾンの1994年シーズンは8戦6勝、エリザベス女王杯を含む重賞6連勝が評価されてJRA賞最優秀4歳牝馬に選出されるという最高の結果となりました。
年が明けた1995年、ヒシアマゾン陣営はアメリカに遠征することを発表しました。
今回はここまでとさせていただきますm(__)m
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とうけいにせいさん
広瀬北斗さん>こんばんは(*・∀・*)ノ
コメありがとうございます(^_^)
この時はナリタブライアンが勝ったことよりヒシアマゾンが2着に来たことにみんな驚いてましたね。 -
広瀬北斗さん
今の様に牡馬とこの距離で互角の勝負をする牝馬はいませんでしたからね。
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とうけいにせいさん
Masaさん>こんばんは(*・∀・*)ノ
コメありがとうございます(^_^)
ヒシアマゾンが女傑と呼ばれるようになったのはこのレースからでしたね(^_^) -
Masaさんがいいね!と言っています。
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Masaさん
16年振りに牝馬で有馬記念に連対したんだから まさに女傑ですね!
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とうけいにせいさん
飛虎さん>おはようございます(*・∀・*)ノ
いいね!ありがとうございます(^_^) -
とうけいにせいさん
タヌキち〜んさん>おはようございます(*・∀・*)ノ
コメありがとうございます(^_^)
まあ、ナリタブライアンは強かったですよ(^_^;)
それでもヒシアマゾンが懸命に追走する姿は美しかった(^o^) -
とうけいにせいさん
ハープ星さん>おはようございます(*・∀・*)ノ
コメありがとうございます(^_^)
現在のヒシアマゾンはアメリカ・ケンタッキー州にあるポログリーンステーブルというところにいるそうです。
今年で25歳ですから、人間でいうと80歳のおばあちゃんですが、まだまだ元気だそうです(^_^) -
ハープ星さん
ぷぷっと吹き出してしまいましたよっ(^^*
お兄様に失礼ではないですかぁ(笑)
本当にナリタブライアンってイケメンです♪
ヒシアマゾンのアップ画像があまり見当たりませんね・・
ヒシアマゾンはまだアメリカかどこかの海外にいるのでしょうか?
2011年が最後の産駒とされており、繁殖馬としては引退して
ゆっくり余生を過ごしているのでしょうか? -
飛虎さんがいいね!と言っています。