女性騎手の話

こんばんは(*・∀・*)ノ

この程16年ぶりにJRA所属の女性騎手が誕生しましたが、今夜は女性騎手について書かせていただこうと思います。

競馬学校第32期生である藤田菜七子さんがJRAで7人目の女性騎手となりましたが、過去JRA所属の女性騎手の最多勝は増沢由貴子さん(旧姓牧原、現調教助手)の34勝、いささか少なすぎますね(ーー;)
増沢さんは騎手生活17年で勝ち鞍が34、年間平均で2勝しかしていないことになります(--;)

地方では宮下瞳さん(元名古屋)の626勝が最多記録ですから、JRAでは過去に女性騎手が活躍したことは皆無であると言ってもいいでしょう。

昔から競馬界は男尊女卑の傾向が根強く残っているところではありますが、競馬は優勝劣敗の勝負の世界、一握りの女性騎手が圧倒的多数を占める男性騎手を押し退けて活躍することは大変な困難が伴うということも言えると思います。

でも騎手が女性であるほうが有利有益であると思われることもあります。

女性騎手は男性より馬への当たりが柔らかいので、調教をつける時に馬への負担を減らすことができます。
(アメリカでは調教での乗り役に女性を起用する厩舎が多数あります)
また、女性騎手は総じて体重が軽いため、減量なしで軽ハンデの馬に乗れます。

しかし女性騎手とって不利にはたらくことも多く存在します。

腕力が弱いために手綱で馬を御する時に苦労する、体力(特に体幹の筋力)不足のため馬群を割って出るような追い方が不得手などのフィジカル面での不利も大きいですが、私が思うに女性騎手が一番不利になるケースは「重い斤量の馬に乗る機会が得られない」ことだと思います。

例えば体重が45キロの女性騎手が斤量49〜51キロで乗る時は減量なしで問題なく乗れますが55〜57キロで乗る時はかなり苦労します。
体重が軽すぎるからです。

一度に7〜8キロ増量するのは負担が大きいですから、体重が軽すぎる時は鞍や足首などに鉛製のバラストをつけて重さを調整します。

これが人馬ともに負担になるんですよ。

普段つけている鞍とは感じる重さの位置が違うので違和感を感じる馬もいるでしょう。
馬は重さに敏感ですから、違和感がストレスに変わってレースに悪影響を及ぼすかもしれません。

騎手はもっと大変です。足首や手首にバラストを装着して騎乗するというのは、短距離走で他人より何倍も重い靴を履いて走るのと同じことなんです。

これでは男性に互して戦うのは非常に困難というしかありませんね(--;)

地方では女性騎手が騎乗する時は斤量を減らしている競馬場もあります。
藤田さんはデビュー5年目までは減量騎手の恩恵を受けられますが、今のところ減量が取れたときには他の男性騎手と同じ斤量を課されることとなります。

JRAには女性騎手が騎乗する際の斤量について再考を促したいですね。
せっかく女性騎手が誕生したのに2、3年で辞めてしまってはなんの意味もないですから(*_*)

地方では山本茜元騎手(名古屋)が浦和記念で2着したことがありますが、JRAでは女性騎手が重賞で入着したことはありません。

藤田さんには史上初の女性騎手重賞制覇、延いてはGI制覇を目指して精進してもらいたいですね(^_^)