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2016/02/22 21:41
ヒシアマゾンの話(第15話)
こんばんは(*・∀・*)ノ
「ヒシアマゾンの話」の第15話を書かせていただきます。
1995年、明け4歳となったヒシアマゾンはアメリカに遠征することとなりました。
☆1995年3月4日、ヒシアマゾンは機上の馬となっていました。
中野隆良調教師がかねてから温めていたプランである海外遠征を敢行したのです。
中野師には父・吉太郎元調教師と自らの管理馬だったグリーングラス(1979年JRA年度代表馬)がワシントンDCインターナショナル(ローレルパーク競馬場芝12F、GI)に招待された時に「日本馬はまだ海外で戦えるレベルにはない」と辞退した経験がありました。
それから十数年が経ち、日本馬のレベルも上がってきたことを実感していた中野師は「ブリーダーズCなどのビッグレースは無理でも牝馬限定GIなら勝負になるのではないか」と考えるに至り、ヒシアマゾンの海外遠征を決断したのです。
阿部雅一郎オーナーも「日本で育ったヒシアマゾンが海外で通用するのかどうか、トライしてみなければ日本馬に未来はないと思う」と迷わず海外遠征にゴーサインを出しました。
入念な準備と調整を行い、ヒシアマゾンの海外挑戦は3月18日にサンタアニタ競馬場(米カリフォルニア州)で行われるサンタアハンデキャップ(芝9F、GI)と決まりました。
帰国後は「凱旋レースとして」安田記念に出走するプランもあったヒシアマゾンですが、生まれ故郷であるアメリカの地に久々に降り立った彼女を待っていたのは、不運と冷たい仕打ちの数々でした。
サンタアニタ競馬場から40キロほど離れたハリウッドパーク競馬場で着地検疫を受けたヒシアマゾンでしたが、どのような手違いがあったのか1週間も馬房に1頭だけで閉じ込められました。
馬は元々集団で生活する生き物ですから、長い間孤独な状態に置かれるのは多大なストレスを伴います。
ヒシアマゾンも例外ではなく、ようやく馬房から解放された彼女の全身の毛は逆立っていたそうです。
それでもサンタアニタ競馬場に移動して調教を始める頃には冷静さを取り戻し、調子も上がってきていましたが、今度は天が彼女の邪魔をしました。
この時カリフォルニア地方は29年ぶりという集中豪雨に見舞われました。
調教は主にダートコースで行われましたが、サンタアニタのダートコースは砂というよりきめの細かい土といったほうがよいもので、非常に水に弱いものでした。
容赦なくダートコースに降り注いだ豪雨はコースの土を流してしまい、ローラーでガチガチに固められた路盤が露出してしまうほどでした。
ヒシアマゾンはガチガチに固められた路盤の上で走らされることを強いられたのです。
その結果....
ヒシアマゾンを待っていたのは「左前脚球節捻挫および靭帯一部損傷」という悪夢でした。
故障が判明したのはレースの3日前、前日にロス近郊の日本食レストランで決起集会を行い大いに気勢を上げたヒシアマゾン陣営は、一転してお通夜状態に陥ってしまいました。
陣営にできることは失意のまま帰国の途につくことだけでした。
※今回はここまでとさせていただきますm(__)m
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とうけいにせいさん
Masaさん>こんばんは(*・∀・*)ノ
コメありがとうございます(^_^)
ヒシアマゾンの苦い経験がタイキシャトル、シーキングザパールの成功につながったと思いたいですね。 -
とうけいにせいさん
ブン♪ブンさん>こんばんは(*・∀・*)ノ
コメありがとうございます(^_^)
馬は孤独に耐えられる生き物ではありませんからね(--;)
まあ、競走生活に深刻な影響が出なかったのは幸いですが、精神的なダメージは残ったんですよ。
詳細は来週書きますね。 -
とうけいにせいさん
reibunさん>こんばんは(*・∀・*)ノ
コメありがとうございます(^_^)
1週間も馬房に閉じ込められたのは、いわばアウェーの洗礼ですよ。
当時は日本馬など鼻にもひっかけられませんでしたから(*_*) -
とうけいにせいさん
msz-006さん>こんばんは(*・∀・*)ノ
いいね!ありがとうございます(^_^) -
Masaさん
昨今 日本馬が海外で活躍出来るようになったのはヒシアマゾンの経験があったからと言っても過言ではないですね
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ブン♪ブンさん
出走回避の裏に、そんな事情があったとは…(T_T)
無事に帰国することができただけでも、良かったです(´`:) -
reibunさん
可哀想な結果だったんですね。
孤独な馬房なんて、トラウマになってしまいそう(´・ω・`)
回復できる怪我でホントに良かったです。 -
msz-006さんがいいね!と言っています。
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とうけいにせいさん
みゆパパさん>こんばんは(*・∀・*)ノ
いいね!ありがとうございます(^_^) -
みゆパパさんがいいね!と言っています。