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2016/03/17 22:58
エアグルーヴの話(第18話)
「エアグルーヴの話」の第18話を書かせていただきます。
1997年12月21日、第42回有馬記念に出走したエアグルーヴ、2番人気に推された彼女の背には武豊ではなくオリビエ・ペリエの姿がありました。
☆天皇賞秋優勝、ジャパンC2着(日本馬最先着)と、歴戦の牡馬たちを尻目に秋の王道路線のトップを突っ走るエアグルーヴ、26年ぶりの牝馬による有馬記念制覇を目指していました。
1番人気に推されたのは春のグランプリホースであるマーベラスサンデー、宝塚記念以来のぶっつけでした。
エアグルーヴは2番人気に推され、以下メジロドーベル、シルクジャスティスと続き、やや混戦模様の様相を呈していました。
レースはカネツクロスの逃げで始まりました。
1000m通過タイムは1分弱、やや速い流れで進んでいきました。
エアグルーヴは5番手追走、マーベラスサンデーはシルクジャスティスと共に12番手に位置取りました。
ペリエ騎手は「好位でギリギリまで我慢して末脚を温存する」という作戦を立てており、レース中盤までは折り合いに専念していました。
これに対してマーベラスサンデーを駈る武豊騎手は早くも1周目のスタンド前で馬を外に持ち出しました。
ユタカ騎手の作戦は「早めに仕掛けてエアグルーヴを消耗戦に引きずりこむ」というものでした。
最強とはいえ牝馬ですから、消耗戦に持ち込めば勝負はエアグルーヴに分が悪くなります。
エアグルーヴという馬を知り尽くしたユタカ騎手ならではの作戦でした。
レースは2周目の第3コーナーから動きだしました。
先頭を行くカネツクロスの脚があがり、代わってタイキブリザードが先頭に立つと、各馬がこぞって進出を開始しました。
しかしペリエ騎手の手は動きません。
「勝負はマーベラスサンデーが並びかけてから」ペリエ騎手はまだ我慢していました。
しかしエアグルーヴはペリエ騎手に反抗するかのように勝手にスパートをかけてしまいました。
動き出す各馬を見て、エアグルーヴ自身が「ここが勝負どころ」と判断してしまったのです。
「早すぎる!」
直線入口で早くも先頭に立ったエアグルーヴを見た伊藤雄二調教師は思わず天を仰ぎました。
こうなるとマーベラスサンデーの格好の標的になってしまいます。案の定後方からマーベラスサンデーが迫ってきました。
直線半ばで並ぶ両馬、エアグルーヴは懸命に抵抗しますが、やがてマーベラスサンデーがクビ差だけ前に出ました。
なおも抵抗をやめないエアグルーヴ、クビ差のままマーベラスサンデーを追い立てます。
しかしクビ差は縮まりません。
クビ差のままマーベラスサンデーが先頭でゴールするかと思われたその時....
1頭の馬が飛んできました。
飛んできたのは4番人気シルクジャスティス、一瞬の強襲でマーベラスサンデーをとらえるとアタマ差をつけてゴール板の前を先頭で通過しました。
1着シルクジャスティス、ダービーと菊花賞を惜敗した善戦マンがGI初制覇をグランプリで成し遂げました。
負け続けてもなお「僕の馬が1番強い」と言い続けてきた鞍上藤田伸二騎手の執念が乗り移ったかのような鬼脚でした。
2着マーベラスサンデー、エアグルーヴは3着となりました。
牝馬ながら果敢に挑戦した秋の王道路線で天皇賞秋1着、ジャパンC2着、有馬記念3着と好走したエアグルーヴは1997年度のJRA賞で牝馬では26年ぶりとなる年度代表馬に選ばれました。
勝てたGIは1つだけですが、王道路線での好走に加えて札幌記念、マーメイドSを勝っていることが評価され、クラシック二冠馬サニーブライアン、3歳ながら短距離GIを2勝したタイキシャトルを抑えての戴冠でした。
※今回はここまでとさせていただきますm(__)m
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