メイセイオペラの話(第８話)

こんばんは(*・∀・*)ノ

「メイセイオペラの話」の第８話を書かせていただきます

突然のアクシデントで「前頭骨骨折」の重傷を負ってしまい、ユニコーンSを回避せざるを得なかったメイセイオペラでしたが、驚異的な治癒力で地元開催のGI、ダービーグランプリへの出走が可能となるまで回復しました。

☆1997年11月3日、秋晴れとなった盛岡競馬場で第１２回ダービーグランプリが行われました。

一時は競走馬生命さえ危ぶまれたメイセイオペラでしたが、陣営の懸命な仕上げの甲斐あって無事に出走することができました。
ただし負傷してから復帰するまでの期間はわずか1ヶ月強、急仕上げの感が否めない強行軍での出走でした。

ユニコーンSを圧勝したタイキシャトルはマイルCSに参戦するために出走せず、中央勢では同レース5着のテイエムメガトンと北海道スプリントC勝ち馬のメイショウモトナリが大将格として出走してきました。
地方勢ではユニコーンS4着のフドオー(船橋・川島正行厩舎)、名古屋優駿勝ち馬のシンプウライデン、北海優駿勝ち馬で後に高知に移籍したシャーペンアイルなどが参戦しました。
1番人気はテイエムメガトン、メイセイオペラは2番人気に推されました。

3歳ダート唯一のGIでありながら中央、地方のダート最強馬が集まったとは言い難いメンバー(ユニコーンSで上位に入り、後にダート重賞の常連となるワシントンカラー、オースミジェットは参戦していません)となったことで、メイセイオペラが勝ち負けする可能性は高まったと思われました。

しかし....
メイセイオペラは勝ち負けには絡めませんでした。
先行したものの粘り切れずに直線でズルズル後退してしまい、結局は勝ったテイエムメガトンから11馬身離された10着に大敗、メイセイオペラの初GI挑戦はほろ苦いものとなりました。
前頭骨骨折の重傷からわずか1ヶ月強での復帰、はっきり言ってメイセイオペラは「出走できたこと自体が奇跡」なのであり、勝ち負けできる状態ではなかったのです。

それから17日後に雨の大井競馬場で行われたスーパーダートダービー(統一GII)にも出走したメイセイオペラ、1戦叩いたことで上積みが期待されましたが結果はまたもや10着(6番人気)、アクシデントのせいだけにはできないほどの惨敗でした。

2戦続けて大敗したメイセイオペラでしたが、大晦日に行われた「岩手の有馬記念」である桐花賞(水沢ダート2000m)に1番人気で出走、並みいる古馬勢を撃破して岩手最強馬としての地位を確固たるものとしました。

名実ともに岩手では敵なしとなったメイセイオペラ、次なる目標は「統一グレードレース制覇」と設定されました。

年が明けた1998年の1月28日、メイセイオペラは再び南関東に遠征し、川崎記念(川崎ダート2000m)に出走しました。
川崎でメイセイオペラを待ち受けていたのは後に彼にとって最強の敵となる2歳年上の鹿毛馬でした。

その鹿毛馬の名はアブクマポーロ、5歳にして本格化した追い込み馬で後に「南関の賢者」の通り名を与えられています。

第４７回川崎記念は「岩手の軍神」が「南関の賢者」と初遭遇したレースとなりました。



※今回はここまでとさせていただきますm(__)m