メイセイオペラの話(第１９話)

こんばんは(*・∀・*)ノ

「メイセイオペラの話」の第１９話を書かせていただきます

第１６回フェブラリーS、２番人気で出走したメイセイオペラは並みいる中央の強豪馬たちに力の違いを見せつけての圧勝、史上初の地方所属馬による中央GI制覇を成し遂げました

「ゴールまで100mを切ってからが一番緊張した。本当に勝つんだと思うと体が熱くなった」

史上初の地方所属騎手による中央GI制覇を成し遂げた菅原勲騎手は偉業達成の喜びをこう語っていました。

かつて「岩手の魔神」トウケイニセイで中央最強馬ライブリマウントに挑んだ1995年の南部杯で為すすべもなく3着に敗れ、悔し涙を隠すためにゴーグルを着けたままインタビューを受けていたイサオ騎手、4年の時を経て彼とトウケイニセイの無念はメイセイオペラによって晴らされました。

「残り200mを切った時点で勝ったなと思いました」

史上初の地方所属調教師による中央GI制覇を成し遂げた佐々木修一調教師は冷静にレースを振り返っていましたが、メイセイオペラが先頭で疾走するゴール直前で佐々木師は前の席に座っていた人の肩を丸めた新聞紙で叩き続けていたそうです。
ちなみに佐々木師はそのことを「まったく覚えていない」そうです。

「勝った馬とは着差以上の実力差を感じる」

７番人気エムアイブランを２着に持ってきた武豊騎手はこう語り、メイセイオペラの強さに舌を巻いていました。

「やはりメイセイオペラは強かった」

３着タイキシャーロックを管理する土田稔調教師はサバサバした表情で語るのみでした。

展開の利でもフロックでもなく、力でねじ伏せての完勝をまざまざと見せつけられた中央のホースマンたちは沈黙するしかありませんでした。


メイセイオペラが勝った瞬間、地元水沢競馬場ではメイセイオペラを応援すべく集まった７０００人のファンはまるで地鳴りのような歓声をあげ、我らがメイセイオペラの勝利に酔いしれました。

翌日、岩手を代表する新聞「岩手日報」は１面にメイセイオペラ勝利の記事を載せました。
地方紙とはいえ、一般の新聞で競馬関連のニュースが１面に載ることは異例中の異例、ましてやレースで勝ったことが記事として掲載されるのは前代未聞の出来事でした。

「メイセイオペラが勝ったことは甲子園で岩手代表校が優勝したようなものだ」

岩手の人たちはそう受けとめていたのです。

メイセイオペラが偉業を達成した３日後、川崎競馬場で第４８回川崎記念が行われ、圧倒的１番人気に推された宿敵アブクマポーロがキョウトシチー以下をまるで問題にせずに圧勝、ダート日本最強馬の実力をまざまざと見せつけました。

アブクマポーロを管理する出川克己調教師はインタビューでこうコメントしました。
「メイセイオペラと次に戦うまで、負けるわけにはいきません」

順調ならば６月２４日、第２２回帝王賞(大井ダート2000m)で両馬は５度目の戦いに臨むこととなります。



※今回はここまでとさせていただきますm(__)m