2908件のひとこと日記があります。
2017/04/10 21:35
ホクトベガの話(第23話)
こんばんは。
「ホクトベガの話」第23話を書かせていただきます
世界中から超一流馬が集まった第2回ドバイワールドカップ、日本代表として出走したホクトベガでしたが、彼女の調子は最悪といってもいいものでした
☆アメリカ代表馬サイフォンがハナを切り、先頭からシンガリまでが10馬身差ほどの一団となってレースは進んでいきました
スタートで後手を踏んだホクトベガは後方待機、内ラチ沿いに位置取っていました
レースは第2コーナー過ぎから動き出しました
4番手を追走していたイーヴントップ(シュリステゼーグルの父)が急に失速して後退し、それに乗じてシングスピール、キーオブラックなどがポジションを上げました
先頭をいくサイフォンもペースを上げて2番手集団との差を6〜7馬身まで広げ、大逃げを打つ形となりました
レースの流れは徐々に速くなっていきましたが、ホクトベガは手応えが悪く、後方2番手のままでした
追走するのも一苦労だったホクトベガでしたが、それでも鞍上横山典弘は反撃の機会を窺っていました
そして第4コーナー手前で動き出しました
手応えの悪いホクトベガにゴーサインをだしたのです
捲り気味に上がっていくホクトベガ
多少強引な仕掛けでしたが、ホクトベガはドバイに観光に来たのではありません
世界と勝負するために来たのです
勝負しに来たのは横山騎手も同じこと
いくら彼女の調子が悪いからといって、ただ回ってくることはできませんでした
彼らはパレードをしに来たのではないのです
競馬をしているのです
競馬は、勝たなければならないのです
徐々にポジションを上げていくホクトベガ
彼女が捲りながら第4コーナーを抜けようとした時、彼女の前を走る馬が失速して下がっていきました
その時....
(主催者発表によると)「馬場の小さな窪みに足を取られた」ホクトベガは転倒してしまい、横山騎手は振り落とされました
運悪く倒れているホクトベガと横山騎手のすぐ後ろには最後尾を走っていたビジューダントがいました
ビジューダントはホクトベガを避けきれず、彼女の体に乗り上げるように激突してしまいました
横山騎手も危うくビジューダントに踏まれそうになりましたが、辛くも難を逃れました
しかし、それはビジューダントが避けたからではありません
ホクトベガが横山騎手をかばうように体を投げ出したからです
ホクトベガは身を呈して横山騎手を守りました
そして再び立ち上がろうとしました
でも....
彼女はもう二度と立ち上がれませんでした
彼女の左前脚は粉々に砕けていたのです
その時、ホクトベガの運命が決まりました
彼女はもう、走ることは無理でした
母になることも不可能になりました
そして、生き続けることさえも....
中野隆良調教師、藤井浩厩務員、そして横山典弘騎手...
ホクトベガを支えてきた人びとにできることは、彼女を苦痛から解放してあげることだけでした
苦痛から解放してあげること....
それはつまり、彼女の命の火を消すことです
※今回はここまでとさせていただきますm(__)m
-
とうけいにせいさん
ハープ星さん>こんばんは。
コメありがとうございます(^-^)
悲しいですが、抗えないことだったんですよ( ´_ゝ`) -
ハープ星さん
あと1戦……。
このレース、無事にさえ終えられていればと思うと悔しいです。 -
とうけいにせいさん
のこみゆきさん>こんばんは。
コメありがとうございます(^_^)
偉い馬でしょ、ホクトベガ( ´_ゝ`)
最後まで人を愛した馬でした(TT) -
のこみゆきさん
…悲しい話しです、ただ必死で守ろうとしたベガちゃんの気持ちを思うと…
誰のせいでもないですね。 -
とうけいにせいさん
コロコロびすたんさん>こんばんは
コメありがとうございます(^_^)
もう少し書かなければならないことがありますので、もうしばらくおつきあいしてくださいねm(__)m -
とうけいにせいさん
デュースさん>こんばんは。
コメありがとうございます(^_^)
運命ではないです
避けようと思えば避けられましたから
馬主の意向に沿って回避してればこんなことにはなりませんでした
あくまでも事故ですから、致し方ないと言えばそうなんでしが、運命とは思いたくない(-_-) -
コロコロびすたんさん
最後までしっかり読ませていただきますね
(T_T) -
デュースさん
出会いがあれば別れあり
これも運命だったんですね(>_<) -
にこちんさん
彼女はファンの皆さんの 永遠の一等星として耀き続けています。
とうけいにせいさん ホクトベガ号を知ることができて感謝です。 -
にこちんさんがいいね!と言っています。