ブエナビスタの話(第２１話)

こんばんは(*・∀・*)ノ

長らくお休みしておりましたが「ブエナビスタの話」を書かせていただきますm(__)m

第３１回ジャパンカップ
生涯初の、そして屈辱の２番人気での出走となったブエナビスタ、レースは外国馬ミッションアプルーヴドの逃げで始まりました

☆第２１回「おめでとう、愛しのブエナ」

2011年11月27日午後3時20分、良馬場の東京競馬場で第３１回ジャパンカップのスタートが切られました

15番人気ミッションアプルーヴドがハナを切り、1000m通過タイム６１秒８のスローペースでレースは進んでいきました

好スタートを切ったブエナビスタは６番手、前にトゥザグローリー、後ろにローズキングダムを見る形で内ラチ沿いに位置取ってレースを進めていきました

スローペースにしびれを切らしたウインバリアシオンが前を伺い、第３コーナー手前でレースは動きだしました

しかしブエナビスタは６番手キープ
一旦は９番手までポジションを下げたものの、鞍上岩田康誠の手綱はがっちり握られたままでした

かかることもなく十分に折り合ったまま脚を溜めていたブエナビスタは第４コーナーで再び６番手までポジションを上げ、直線に向きました

この日の東京コースは内しか伸びない馬場
しかもスローペースのために前が止まらず
後方待機策をとった１番人気デインドリーム、出遅れたヴィクトワールピサなどの後方勢は直線で早々と脱落の憂き目にあいました

残り２００mでスパートしたブエナビスタ
しかし彼女の前にはトレイルブレイザー、ウインバリアシオンが壁となって立ちふさがります

行き場をなくしたかに見えたブエナビスタ
しかし、外にスペースを見つけた岩田騎手が素早くブエナビスタを外に誘います
その時、彼女の前には誰もいなくなりました

再度スパートするブエナビスタ
もう彼女の前には一頭しかいませんでした
２番手でレースを進めた天皇賞馬トーセンジョーダンが懸命に粘っていました

内で粘るトーセンジョーダン
外から被せるブエナビスタ

追い比べを制したのは..
クビ差だけ前に出た...
ブエナビスタでした

１着ブエナビスタ！

１年ぶりの勝利は前回の同レースで屈辱にまみれたジャパンカップでした

ゴール板を過ぎたあと何度もガッツポーズを繰り返す岩田康誠

「やっとこの馬の強さを見せることができた。最強馬はこの馬だということを立証できた」

岩田騎手はレース後にこう語っています

そしてすべての出走馬がゴール板を通過した後、１年ぶりに勝ったブエナビスタの鼻づらをいとおしそうに撫でる１人の騎手の姿がありました

クリストフ・スミヨン騎手でした

仏国馬サラリンクスに騎乗するために久々に来日していたスミヨン騎手、自身は１２着に終わりましたが、１年前の同じ舞台で２着降着の恥辱にまみれさせてしまったかつてのパートナーの勝利を心から喜んでいました

「おめでとうブエナ(^-^)、本当によかったな」

スミヨン騎手はブエナビスタにこう語りかけているようでした

ブエナビスタを祝福するスミヨン騎手の姿を間近で目撃し、涙ぐむ人がいました

松田博資調教師でした

「スミヨンには申し訳ないことをしてしまった...」

降着のあと日本中の競馬ファンの怒りを買ったまま日本を離れざるを得なかったスミヨン騎手

松田師はスミヨン騎手を悪者にしたままブエナビスタから降ろしたことをずっと気に病んでいたのでした




※今回はここまでとさせていただきますm(__)m