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2012/11/15 22:19
旅馬トウホクビジン(その5)
エレーヌという馬がいた。
生涯成績26戦11勝、2〜3歳時に各地の地方重賞を勝ちまくった笠松の名牝であった。
この馬は3歳の時に心臓マヒで死んだ。
何回目かの遠征で大敗した直後に。
3歳で26戦!しかも大半が遠征競馬である。
心身にかかる負担は想像を絶するものがあっただろう。オーナーの経営する会社の資金繰りのために休みなく走らされて有馬記念(92年)で命を散らしたサンエイサンキューを思い出した。
馬は誰のために走るのか?
競争馬は経済動物であり、競争馬を走らせるのは利益の追求のためだということは承知している。
ではトウホクビジンは誰のために走っているのか?
エレーヌは誰のために命を縮めたのか?
小金持ちの大曲者に尋ねてみたいものだ。
あなたはトウホクビジンが好きですか?
馬が好きですか?
エレーヌを悼んでいますか?
答えるわけないか...