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2012/12/04 22:34
プロレスの話4(ブルーザー・ブロディ)
予告した通りブロディの話を書く。
この人の強さはいまさら書くまでもない。
私が書きたいのは人間としてのブロディである。
とにかくブロディというレスラーは業界での評判が悪い人だった。
気難しい、ケチ、人間不信...ファイトする先々でプロモーターやブッカー(現場の指揮をとる人、その地区のトップレスラーが兼任することが多い)と衝突していた。馬場や猪木もこの人には散々手を焼いた。
試合の直前になってギャラアップを要求することやなど当たり前、「ダメなら試合には出ない」とゴネまくるのである。「自分の物差ししかない奴」と猪木もお手上げだった。
大学の後輩でもある盟友ハンセンは、「若い頃に安いギャラでこき使われてから彼のプロモーター嫌いが始まった」と証言している。
それでも亡くなる少し前に受けたインタビューで「馬場を裏切ったのは過ちだった、馬場に申し訳ないことをした」と後悔の念を口にしている。
ただの暴君にしか見えないブロディだが、その裏には彼のプロとしてのプライドや深い考えがあったのである。
長くなりそうなので一旦打ち切る。