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2012/12/04 23:20
プロレスの話4(ブルーザー・ブロディ2)
続きを書く。
プロレス用語に「ギミック」という言葉がある。
本来は「道化」という意味だが、プロレスの場合は約束事やキャラ付けという意味で使われる。
ブロディはこのギミックを忠実に守り通した人だった。
「キングコング」の愛称通りに入場時の彼は野獣のようなコスチュームでチェーンを振り回しながら暴れまわる。試合内容はラフそのもの、以前ドリー・ファンク・ジュニアを試合直後に襲撃した時などは、父親を援護するためにリングに上がったドリーの息子を半殺しの目にあわせたこともあった。
そう言う意味では彼はプロ中のプロともいえる。彼は最後まで「キングコング」でいたのである。
彼はプロモーターやブッカーには嫌われていたが、若い選手にはよく助言を与え、指導していたそうだ。
米良明久という若いレスラーがアメリカ遠征していた頃、同じ地区をサーキットしていたブロディから「ダラスで悪役のできる日本人を探している」とダラスに転戦することを勧められた。米良はその勧めの通りにダラスに転戦し、リングネームを変えて悪役としてリングに上がり、大成功をおさめた。
ザ・グレート・カブキ誕生の裏話である。