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2012/12/17 21:44
三国志の話(その2)
続きを書く。
三国志には「正史」と「演義」があるのをご存じだろうか?
正史とは、曹操孟徳が治めた「魏」の歴史書のような物である。ちなみに「列伝」とは正史に附記された武将の功績について書かれたものである。
演義とは、後になって書かれた物で、正史に書かれた史実を基に創作の話を盛り込んで書かれている。劉備玄徳、関羽、張飛などが主な登場人物である。
マンガの三国志の主人公が劉備玄徳なのは、大半のものが演義を基にして描かれているからである。曹操孟徳が主人公なのは「蒼天航路」くらいのものである。
元々が作り話なのだから、池上版のように滅茶苦茶に設定を変えることもアリといえばアリなのかもしれない。
しかし、三国志はあくまでも歴史書である。横山版では演義を基にしているとはいいながら、史実には可能な限り忠実に描かれている。
(事実とは異なる箇所も見られるが、これは取材活動が諸般の理由で難航し、充分な資料が得られなかったからだ)
いくらマンガだからといって、史実を無視して面白さだけを追及したものを描くのはいかがなものだろうか?
私は横山版を読んでから中国史に興味を持った。
歴史マンガはあくまでも「歴史」を描かなくては意味がない。私はそう思う。