2908件のひとこと日記があります。
2013/03/17 19:04
追い込み馬の話9( ディープスカイ)
追い込み馬の話第9弾、今回は2008年のNHKマイルC、ダービーの変則2冠馬で、来週行われる毎日杯も勝っている「閃光の脚」ディープスカイである。
この馬は初勝利まで6戦を要している。ダービー馬で初勝利がこれだけ遅れたのは、1950年のダービー馬、クモノハナ(8戦)以来である。
この馬について特筆されることは、「短期間で急激に強くなった」ことであろう。
毎日杯に出走するまでは8戦して1勝、素質はあるがまるで完成されていない馬であったディープスカイは、突如覚醒したかのように目の覚めるような末脚を駆使して毎日杯を完勝、次走NHKマイルCでも後方から末脚を駆使して圧勝した。
圧巻だったのはその次のダービーである。
血統から距離適性を不安視される向きもあったが、いざ蓋を開けてみたら大圧勝、レコードのおまけ付きである。
「たった2ヶ月でこれだけ成長した馬は初めて」と、主戦騎手である四位洋文も驚く化けっぷりである。
ただ、その後が少々もの足りなかった。
2008年秋から翌年春にかけてのディープスカイは6戦してわずか1勝、あとは2着、3着の連続であった。天皇賞(秋)はあのウオッカvsダイワスカーレットの歴史に残る激闘の影に隠れ、翌年の安田記念ではウオッカの神がかり的な末脚の前に屈し、宝塚記念ではドリームジャーニーとの追い比べに敗れ、あとの2戦は追い込んで届かない、抜け出せるようで抜け出せないといったヤキモキするようなレース振りであった。
まるでダービーで燃え尽きたかのように...
2009年の宝塚記念の後に屈腱炎が判明、この年に急死した父アグネスタキオンの後継として、種牡馬入りすることとなった。
ディープスカイは、言うなれば「打ち上げ花火」のような馬であったと思う。
突然本格化して変則2冠馬となったこと、その後は好走するが勝てない馬になってしまったこと...まるで初夏の東京競馬場に上がった花火のように、府中の青空に2つの大輪の花を咲かせた後、ディープスカイはターフを去った。
最後にエピソードを1つだけ書く。
普段のディープスカイは穏和で人なつっこい馬だったそうだ。
ダービー直後に厩舎を訪れた四位洋文をディープスカイは馬房で寝転がって迎え、四位が持参したニンジンを寝転がったまま口にしたそうである。
「人間を信頼しきっていた馬だった。牧場の人たち皆に愛されて育ったのだろう」というのが、厩舎スタッフのディープスカイについての思い出である。
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ばいありーたあくさん
msz-006さん>こんばんは(^-^)コメありがとうございます。
生まれた時代が悪かった、ということは言えると思います。
ウオッカ、ダイワスカーレットという歴史に残る名牝と戦わなければならなかったのですから。
ただ、私はこう思うんです。
ディープスカイは一瞬だけ輝いたから、種牡馬として生き残れたのではないか、と。
あれ以上頑張ったら、サイレンススズカやライスシャワーの二の舞になったかもしれません。
ディープスカイがターフに帰ってくることはもうありませんが、代わりに彼の子供たちがターフに降り立ちます。
夢は子供たちに託しましょう(^-^) -
msz-006さん
少しずつ時代がズレていれば、きっともっとタイトルを獲れたでしょうね!
でも、ウオッカやダイワスカーレットと戦っていたから、この馬の価値も上がったのかと思うと複雑です(^^;)
確かなことは、この馬が四位さんの騎手生活を語る上で欠かすことのできない馬であることです。今も、そしてこれからもずっと…( ´艸`) -
msz-006さんがいいね!と言っています。
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ばいありーたあくさん
ぼう0508さん>こんばんは(^-^)コメありがとうございます。
ディープスカイという馬を「打ち上げ花火」と書いた理由は、空に大輪の花が咲いたあと、まるで花が散るように火花が落ちていく様が、ディープスカイの競争成績とマッチし過ぎるからです。
ダービーを勝ったあとのディープスカイは、まさに落ちていく火花のようでした。
NHKマイルとダービーで見せた末脚は、もしかしたら競馬の神様が与えてくれた一瞬の輝きなのかもしれません。 -
ぼう0508さん
こんばんは☆
いつの間にかトップに立って、いつの間にか目の前からいなくなって…。
まさに仰るように打ち上げ花火のような馬でしたね。
競走成績が素晴らしいのに、自分の中であまり思い出がないというか
残る前にいなくなっちゃったかなと。
スタリオンを見学したときも、「寝転がったまま人参を口にする程人間を信頼しきっていた馬」というのが窺い知れる可愛い表情をしていました。 -
ばいありーたあくさん
ロシアンブルーさん>こんばんは(^-^)コメありがとうございます。
私もNHKマイルまでは軸にはできませんでした。
ダービーで軸にしたのは、NHKマイルでの走りを見てからです。
2歳時の走りなんかよく知らないし、アーリントンCまではヒモの1頭でしかありませんでした。
ただ、NHKマイルでは馬が別物になってましたね。
「こういう馬もいるんだな...」って驚いたのと同時に、馬も生き物なんだということを改めて実感しました。
人間にもいるじゃないですか、小学校まではクラスで1番小さかった子が、中学を出るころには学年で1番大きくなった、ていうやつ。
ディープスカイもそうだと思います(^-^) -
ばいありーたあくさん
のど輪だ田上!さん>こんばんは(^-^)コメありがとうございます。
たしかに相性の悪い騎手はなるべくなら買いたくはないですね。
でも、ディープスカイって、ダービーでは1番人気でしたよね?
ダービーでは1番人気の馬は買わないと(*_*) -
狭い世界さんがいいね!と言っています。
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ロシアンブルーさん
こんにちわ。
自分はなぜかいつも軽視していました。
おっしゃる通り、未勝利脱出まで6戦を要したのが
自分の中で最後まで引っかかり続けました。
それまでのG1勝つ仔のイメージと違っていましたので。
やっぱり競馬はセオリーがないのが面白いところ。
馬券を買ううえでの自分だけのこだわりも時にはリセットしないと
馬券奉行にはなれませんね。
ちなみに、私この仔の活躍以降、栗毛のタキオン産駒大好きになりました。 -
のど輪だ田上!さん
自分にとっては頭で買いづらい馬でしたねぇ、ディープスカイ(^^;
何か相性が悪かったです。
というより自分は四位と相性がわるいので…
そんな人懐こい馬だったとは。
買えたなぁ〜(笑)