2908件のひとこと日記があります。
2013/03/30 00:26
インターナショナルな話の続き
27日に書いた日記には補足しなくてはならない箇所があるので続きを書く。
コカ・コーラ(Coke)とペプシコーラ(ペプシ)に必要不可欠なアラビアゴムノキは、アメリカとスーダンの緊張状態に関係なく、危機的な状況にある。
数が減ってきているのだ。
地球温暖化の影響と、2007年にアフリカ北部に相次いで起きたイナゴの大量発生により、かなりの数のアラビアゴムノキが枯れてしまっている。
しかし、アラビアガムの需要は減ってはいない。
アラビアゴムノキは通常5年ほどで樹液を採取することが可能になり、25〜30年間は採取し続けられる。だから、アラビアゴムノキを他の地域で植林すれば問題は解決するだろう....と考えるのは少々危険である。
地球温暖化による砂漠化が進めば、植林する地域は自然と限定されてくる。植えられる地域がだんだん狭くなってくるのだ。
おまけに、アラビアガムの品質は地域によって大きく違う。最も良質なのがスーダン産で、全世界におけるシェアは50%を越える。
Cokeやペプシがスーダン産のアラビアガムにこだわるのは、品質の良さにある。スーダン産のアラビアガムの生産量が減るのは、両メーカーにとっては死活問題となる。
両メーカーがスーダン産のアラビアガムにこだわり続けるならば、近い将来、コーラの生産量は減少し、庶民にはとても手が届かないほど値段が高騰するかもしれないのだ。
あるいは、ボジョレー・ ヌーボーのようにある時期にならないと飲めなくなるかもしれない。
あと何年かしたら、ある時期に各地でカウントダウンイベントがおこなわれ、午前0時を回ったら「20ΧΧ年〇月△日、今年のCokeが解禁になりました!」という宣言のあと、集まった人たちがCokeで乾杯して盛り上がる、なんていう光景が見られるかもしれない。
ただの夢物語だと思われるかもしれないが、可能性はゼロではない。